中国 ラテにゴキブリ粉や乾燥ゴキブリ、ミルワーム(甲虫の幼虫)を「丸ごと投入」

【閲覧注意】北京の「ゴキブリ入りラテ」 混入じゃなく「正式トッピング」

2025/11/16 更新: 2025/11/20

※お食事中の方はご注意ください。
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北京の昆虫をテーマにした博物館「萬物博物館」が売り出した「ゴキブリ粉ラテ」が、SNSで大きな注目を集めている。ラテにゴキブリの粉末や乾燥ゴキブリ、ミルワーム(甲虫の幼虫)を混ぜるという刺激的すぎる飲み物で、こうした「度胸試し系」の体験型メニューは、中国の都市部で近年増えている。

ラテは「ゴキブリ粉末入り」と説明されているものの、実際に出てくるのは粉どころかそのままの姿が残った乾燥ゴキブリとミルワーム(甲虫の幼虫)が山盛りという、想像を軽く裏切る強烈なトッピングだ。思わず「どこが粉末だよ」とツッコミたくなるほどの「お得なサービス」で、興味本位の若者たちが続々と試しに訪れている。

11月10日、中国の動画投稿者「冰冰哥(ビンビンガー)」が同館を訪れ、問題の、いや、失礼、話題のラテを注文した。価格は45元(約980円)。すると店員が慣れた手つきで、まず乾燥ゴキブリの粉をサッと振りかけ、続いて「かつて生きていたころの姿」がまるごと残った乾燥ゴキブリをポン、ポン、ポンッと何度もラテの上へ投入。さらにミルワーム(甲虫の幼虫)をドサドサと盛ってくるので、思わず「も、もういいって!入れすぎじゃない?」と突っ込みたくなるほどだった。冰冰哥は動画にしっかり収めていた。

 

問題の、いや、失礼。「話題のラテ」(映像よりスクリーンショット)

 

気持ちを落ち着かせようと何度も深呼吸し「大丈夫、大丈夫…たぶん大丈夫…」と自分に言い聞かせながら、ついに覚悟を決めてひと口飲んだ冰冰哥。その直後、彼の顔は一気に固まり、目をぎゅっとつぶり、眉を思い切りしかめた。どう見ても「体が拒否している」動きだ。

それでも本人いわく「味は悪くないけれど、心理的にはちょっときつい。でも、まあ一度試してみるのもアリかな」とのこと。つまり、味そのものは平気だが「ゴキブリを飲んだ(いや、食べた?)」という事実だけが、どうしても越えられない心理的ハードルだったようだ。

 

話題のラテ(左)、ひと口飲んで目をぎゅっとつぶり眉をしかめる冰冰哥(中央)、それでも「まあおすすめはできるかな」とカメラに語る冰冰哥(右)(映像よりスクリーンショット)

 

この話題をめぐり、SNSには、実にさまざまな反応が飛び交った。

「普段なら『ゴキブリ混入』は店の大問題なのに、今では『あえて入れてください』で金まで取られるのか」といった皮肉の声が上がる一方で、「昆虫は食用に加工されていれば安全だよ」「栄養価は高いらしいし、別にいいんじゃない?」という、妙に落ち着いた肯定派のコメントもある。

しかし最も多かったのは「いや、安全とか栄養とかの話じゃない。心理的にムリ」「味以前に『ゴキブリ』という単語が喉をふさぐ」と訴える「拒否反応組」。

そして極めつけは、「友達に飲ませて反応を見るためのメニューだろ」「ここまでくると、もう飲み物じゃなくて度胸試し」といった、完全にネタとして楽しむ人たちの声が大量にあがっていた。

 

話題のラテの制作過程。乾燥ゴキブリの粉をサッと振りかけ、「かつて生きていたころの姿」がまるごと残った乾燥ゴキブリを投入された場面(映像よりスクリーンショット)

 

博物館スタッフによれば、この「ゴキブリ粉ラテ」は6月末から販売しており、香ばしさにわずかな酸味があるという。ゴキブリやミルワームは食品用に加熱加工した乾燥昆虫で、安全基準は満たしているとしている。ほかにも、幼虫をのせたコーヒーや食虫植物のエキスを使った特製ドリンク、ハロウィン限定のアリ入り飲料など、話題先行型のメニューがそろう。

ただし、こうした昆虫ドリンクの注文は1日十数杯ほどで、興味本位と度胸試しの若い来館者が中心だという。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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