Amazonは、連邦取引委員会(FTC)が月曜日に発表した更新情報によると、「意図せずPrime会員に登録されてしまった可能性のある顧客」に対して、メール通知とともに最大15億ドル規模の自動返金を順次開始している。
9月下旬、FTCはAmazonと25億ドルの和解合意に達し、同社が数百万人の顧客を同意なくPrime会員に登録していたという主張を解決した。この和解では、Amazonが意図的にPrime会員の解約を難しくしていたという指摘も同時に解決されている。
1. いつ、どれくらいの金額が返金されるか?
FTCによると、Amazonは11月12日からPrime顧客への自動返金を開始し、今年12月24日まで続ける。対象者はこの期間にメールを受け取る。
FTCのウェブサイトでは「PayPalまたはVenmoで返金を受け取れる」と記載されており、メールを受け取ってから15日以内に受け取り手続きをするよう促している。
対象となるPrime顧客は、Amazon Primeの会費として最大51ドルが返金される。
小切手を希望する人はAmazonからのメールを無視すればよい。そうするとVenmoやPayPalでの受け取りをしないことになり、後日Amazonは登録されているPrime配送先住所に小切手を送付する。小切手を受け取った場合は60日以内に換金するよう案内されている。
2. 誰が対象になるか?
以下の3つの条件をすべて満たす人が自動返金の対象である。
- アメリカ国内のAmazon Prime顧客である
- 2019年6月23日から2025年6月23日までの間に、FTCが問題とした登録経路でPrimeに加入した
- 加入後12ヶ月以内にPrime VideoやPrime MusicなどのPrime特典を3回以下しか利用していない
問題とされた登録経路とは、「ユニバーサルPrime決定ページ、出荷選択ページ、ワンページチェックアウト、Prime Video登録フロー」のことである。
3. 自動返金が来なかった場合はどうなるか?
来年以降、今年11月12日~12月24日の自動返金を受けられなかったPrime顧客向けに、別途請求手続きが開始される。詳細はFTCの執行ページで後日更新される。
FTCは併せて詐欺に注意するよう呼びかけており、返金のために料金を要求したり、個人情報を聞き出したりする連絡はすべて詐欺であると警告している。
4. 和解の内容はどんなものだったか?
Amazonは9月に、罰金とPrime会員への補償として合計25億ドルを支払うことで合意した。このうち約3500万人のPrime顧客が対象となる返金基金は15億ドルで、残りの10億ドルはFTCへの罰金・民事罰金である。
Amazonは和解の中で不正行為を認めていない。
Amazon側は声明で「顧客がPrimeに登録するのも解約するのも明確で簡単になるよう全力で取り組んでいるし、世界中の数多くの忠実なPrime会員に大きな価値を提供している」と述べている。
和解の一環としてAmazonは、Prime登録を拒否するための「明確で見やすい」ボタンを設置し、解約手続きを容易にすること、登録時の規約をより明確に表示すること、遵守状況を監視する独立した監督者を置くことにも同意した。
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