中国軍機による航空自衛隊機へのレーダー照射問題をめぐり、中国共産党当局が訓練開始を事前に自衛隊へ通告したと主張し、当時のやりとりとされる音声を公開したことについて、陸上自衛隊出身で元参院議員の「ヒゲ隊長」こと佐藤正久氏が12月10日、自身のX(旧ツイッター)で「積極的に正当性をデータで主張すべき」「これは情報戦」との見解を示した。
中国共産党(中共)当局や官製メディアは、訓練空域の事前公表や、海上自衛隊への通告時の音声だとするデータを相次いで公開し、自らの立場を正当化しようとしている。
佐藤元議員は、Xで「日本は情報戦に劣勢、積極的に正当性をデータで主張すべき」と指摘。「この中国音声データは、現場での艦艇と自衛隊機とのやりとりで、事前に訓練を行うためのノータムや訓練海空域を通報したものとは違う」と説明した。
さらに、「日本も断続的にレーダー照射された時の位置関係や音声を公開すべきだ」と求め、別の投稿でも「これは情報戦だ。日本側も、照射の際の機内の様子や通信のやり取りを工夫して出すべきだ」と発信した。
また、「護衛艦「ふゆづき」の音声『コピー』は相手のメッセージを受信したという意味であり、了解とかの意味ではない」と説明した。
佐藤氏は、日本の排他的経済水域(EEZ)内で中国空母打撃群が離発着訓練を行った点にも触れ、「日本の漁業活動にも影響が出かねない。通常の訓練とはレベルも範囲も違う」と懸念を表明。
「事前通告もなしに訓練を行い、危険なレーダー照射を断続的に行うことは言語道断だ」と批判した。

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