ブラジル鶏卵輸出が過去最高 卵不足と日本市場拡大で急増

2026/01/09 更新: 2026/01/09

ブラジル動物性たんぱく質協会(ABPA)が発表した最新統計によると、アメリカの旺盛な需要と年末の日本市場の伸びを背景に、ブラジルの2025年の鶏卵輸出量(殻付き卵および加工品を含む)は過去最高を更新し、4万894トンに達した。

これは2024年の1万8469トンから121.4%増となる。輸出額も9720万ドルと過去最高を記録し、前年比147.5%の大幅増となった。

ロイターによれば、最大の輸出先はアメリカで、2025年の輸出量は1万9597トンと、前年から約8倍に急増した。ただし、アメリカが2024年8月以降に複数のブラジル製品へ関税を課した影響で、下半期には出荷の伸びがやや鈍化したという。

アメリカでの需要増の背景には、高病原性鳥インフルエンザの流行により多くの採卵鶏が殺処分され、国内供給が不足し、卵の価格が高騰したことがある。このためアメリカは、安定供給を求めてブラジルなどからの輸入を拡大した。

ABPAのリカルド・サンティン会長は、「アメリカ向け輸出は大きく伸びたが、関税導入後は勢いが弱まった」とコメントしている。

サンティン氏は、関税措置を受けてブラジル企業が新たな市場開拓に動き、日本向け出荷が昨年末にかけて大きく伸びたと指摘した。また現在、輸出は付加価値の高い市場へと軸足を移しており、これが収益性の改善につながっているとの見方を示した。

米関税の影響を受け、ブラジルの輸出業者は販売先を日本市場へと切り替えた。農業専門メディアGlobal Ag Mediaのデータによると、2024年11月に日本が輸入したブラジル産鶏卵は757トンで、前年同月比266.8%増と大幅に拡大した。

日本は、液卵や卵粉など利益率の高い加工品の需要が高く、また衛生基準が厳しいことから、同国向け製品は付加価値が高いとされる。これは、輸出数量の伸びを上回るペースで輸出額が増加した主因でもある。

ABPAは、2025年の鶏卵輸出量が国内生産量の1%を超えたことについて、業界にとって重要な節目になるとしている。

李言
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