令和8年の仕事始めに際し、小泉進次郎防衛大臣は、国内外で24時間体制の任務に従事する自衛隊員とその家族に向けて新年の訓示を行った。小泉大臣は、昨年末から年始にかけての中国による台湾周辺での軍事演習や北朝鮮のミサイル発射、ベネズエラでの新たな動き、さらには中国地方での地震対応など、緊張感の続く中で任務に邁進した隊員たちを「頼もしく誇りに思う」と称えた。
今回の訓示において、大臣が強調した主要なポイントと今後の防衛政策の展望は以下の通りだ。
防衛大臣としての「3つの使命」
小泉大臣は就任以来、一貫して掲げている3つの使命を再確認した。
- 国民の命と平和な暮らしを守り抜くこと。
- わが国の領土・領海・領空を断固として守り抜くこと。
- 任務にあたる自衛隊員一人一人とその家族を守り抜くこと。
特に3点目については、隊員が自信と誇りを持って任務に当たれる環境作りを最優先事項として挙げている。
令和8年度の重点施策と処遇改善
本年は、わが国の防衛にとって大きな節目となる年である。
- 「三文書」の前倒し改定: 激動する国際情勢に的確に対応するため、防衛関連の主要三文書の改定作業が進められる。
- 自衛官俸給表の改定: 創設以来約70年で初となる、自衛官独自の俸給表改定に向けた作業を令和9年度中の実現を目指して着実に進める方針である。
「人こそ全て」現場の声に応える組織変革
小泉大臣は「自衛隊にとって人こそ全てである」と断じ、今いる隊員を大切にする組織への変革を強調した。具体的な改善例として、現場から上がった声を即座に施策へ反映させた実績を紹介している。
- 増加食の改善: 大宮駐屯地の隊員からの要望を受け、従来の菓子パン中心の支給から、栄養バランスや傾向性に優れたカロリーメイトやプロテインバー、ゼリー飲料などへの切り替えを全国の駐屯地で進めるよう指示した。
- 抗議活動への対応: 先島諸島などでの過度な抗議活動や心ない言動により、隊員やその家族が肩身の狭い思いをしないよう、大臣自らが国会やSNSを通じて「隊員と家族は国の宝であり誇りである」というメッセージを積極的に発信している。
デジタル技術の活用と将来像
今後の防衛省・自衛隊は、AIを含むデジタル技術や無人アセット(装備品)を最大限に活用し、人の業務負担を軽減する方向へ舵を切る。これにより、人の「無駄遣い」をなくし、人間がやるべき真に重要な任務に集中できる環境を整えることで、組織全体のパフォーマンスを向上させ、隊員の働き方改革につなげる考えだ。
小泉大臣は最後に、「ことに臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託に応える」という自衛官の宣誓の重みを噛み締め、大臣自らが先頭に立って隊員とその家族を守り抜く決意を改めて表明し、訓示を締めくくった。
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