中共軍異変 張又侠欠席・拘束説広がる 習近平軍権再編か

2026/01/23 更新: 2026/01/23

中国共産党(中共)の軍部に激震!中央軍事委副主席・張又侠らが四中全会研修班欠席、北京市軍招集・拘束説が飛び交う。習近平と張又侠の対立か、軍権総入れ替えの兆し? 海外評論家分析を総まとめ、最新中国情勢を深掘りする。

1月20日、中共当局は第20期四中全会に関する「省・部級高官向け特別研修班」の開講式を開催した。しかし、中共中央軍事委員会副主席の張又侠をはじめとする複数の高官が欠席し、「異変があったのではないか」との噂が広がっている。複数の海外評論家がそれぞれ情報や分析を示し、さまざまな視点から現状を読み解いている。

中国中央テレビ(CCTV)の報道によると、この「特別研修班」は20日午前、中央党校で開講され、中共党首の習近平がスピーチを行った。CCTVの映像では、複数の政治局委員が欠席しており、その中には中央軍事委員会副主席の張又侠、新疆ウイグル自治区前党委書記の馬興瑞、中央組織部長の石泰峰、副総理の何立峰が含まれていた。また、中央軍事委員会委員で連合参謀部参謀長の劉振立の姿も確認されなかった。

何立峰は1月19日から22日にかけてスイス・ダボス会議に出席しており、馬興瑞はすでに複数の重要行事を欠席していて、以前から失脚説が流れている。その他3人の欠席理由は明らかになっていない。

軍の将官の中では、新たに中央軍事委員会副主席に昇格した張升民と、国防部長の董軍が開講式に出席していた。

張又侠に何が起きたのか 北京市軍招集と家族連行情報

欠席者の中でとりわけ注目されているのが張又侠である。

オーストラリア在住のジャーナリスト、蔣罔正氏は1月22日、「大紀元」の取材に対し「複数の情報を耳にした」と明かした。同氏によると、1月18日午後10時ごろ、北京市内のすべての軍事関係者が現所属部隊に招集されて待機を命じられたという。通報によれば、19日には張又侠の息子と行政秘書が連行され、20日午前には張本人が事情聴取を受けたとされる。情報によると、蔡奇をトップとする「中央軍事委員会政治審査グループ」が結成された模様であり、張升民が張又侠に代わって中央軍事委員会第一副主席に就任するとともに、董軍がすでに罷免された可能性があるという。

蔣氏は「軍委副主席を動かす場合、必ず中央書記処書記が統括しなければならない。今回は政治局委員に対する措置であるため、蔡奇が陣頭指揮を執った」と語った。また、前国防大学政治委員の鍾紹軍が復帰する可能性があり、「政治工作部主任」もしくは「軍紀委書記」として張升民がかつて務めた職を引き継ぐ可能性があると述べた。

さらに同氏は「張又侠と習近平はもともと利害関係で結ばれた同盟関係にあったが、習は張を退任させたがっており、張がそれを拒んだため対立が生じた」と指摘した。

独立評論家の蔡慎坤氏は22日朝、自身のX(旧Twitter)で「張又侠が拘束されたとの情報が広まり、さらに衝撃的な内容に発展している。当初は王小洪率いる特勤局が軍関係者を拘束したとの話だったが、直後に『釈放された鍾紹軍が再び拘束された』という情報もあり、17人が一斉に逮捕されたとされる。情報源の信憑性は確認できないため、しばらく様子を見る必要がある。新年の団結会に張又侠が出席するかどうかに注目すべきだ」と投稿した。

同氏はさらに「もし張又侠が本当に拘束されたとすれば、それは習近平が紅い貴族(太子党)と完全に対立姿勢を取ったことを意味する。今後の焦点は、紅い貴族がどの段階でどのように反撃に出るかである。もし彼らが結束して反発する場合、習近平の側近たちは最終的に抗いきれないだろう」と述べた。

同日、蔡氏は「最新情報によると、張又侠、劉振立、鍾紹軍が同時に拘束され、張又侠の家族全員も連行された。中国共産党内部ではすでにこの件が通達された」と追加投稿した。張又侠は、省・部級幹部を対象とした「第20期四中全会精神学習・貫徹特別研修班」の開講式や、予定されていた国防大学の年次行事を欠席した上、「副総参謀長・隗福臨上将の葬儀で、張又侠が送った花輪が急きょ撤去された」とも伝えられている。

「大紀元」では、蔣罔正氏および蔡慎坤氏が提供した情報を独自には確認できていない。

専門家見解:馮崇義・王赫氏「失脚か健康問題か」

シドニー大学准教授の馮崇義氏は「張又侠らはこれまで習近平に反旗を翻したことはなく、むしろ習によって自由に処理される従属的立場にある。会議を欠席したという異常事態は、習による失脚措置の可能性が最も高い」と分析した。

中国問題専門家の王赫氏は「共産党内部の情報統制は極めて厳格であり、現時点では実際に事件が発生したかどうかを判断できない」と指摘した。その上で「現在の中央軍事委員会の権力構造を見ると、習近平は名目的な軍事委員会主席にすぎず、張又侠は政治局委員でもある。一方で、昇進したばかりの張升民は政治局委員ではなく、軍権は依然として張又侠が掌握している。したがって、習近平が彼を排除する可能性は低い」と述べた。また「欠席には健康上の問題や私的な事情など、複数の理由が考えられる」との見方を示した。

王氏はさらに「張又侠に関する拘束説は、政治的な意図をもって意図的に流された可能性がある」と語った。

米在住の学者・呉祚来氏は、自身の番組で「歴史的に王朝交代の時期には、民謡や童謡が世に出て、それが現実の政治事件に発展することがある。今回浮上している『張又侠が全国政協・全国人民代表大会(両会)期間中に引退する』との説も、そうした流れの一部である可能性がある」と指摘した。

呉氏は「張又侠の欠席は健康上の理由の可能性も否定できないが、軍内部で重大な事態が発生し、彼自身が対応にあたっている可能性もある。たとえば最近のロケット発射失敗などだ」と分析した。さらに「張と習の間に亀裂が存在することは確かであり、習近平が先手を打って行動を起こした可能性もある」と述べた。

同氏は「張又侠と習の対立は多面的である」として、三つの要因を挙げた。

第一に「張又侠は本物の職業軍人であり、習の『軍人とは戦争のために存在する』という発言に本能的な反発を抱いている」。

第二に「張家と習家は人的なつながりがあるが、一度『君臣』関係になると、張は心理的抵抗を覚えた。習は自らを毛沢東型の指導者として演出し、『絶対的崇拝』を要求しているが、張はそれを受け入れられない」。

第三に「軍の秩序がすでに崩壊している。習は身内や側近を急速に昇進させ、既存の規律を破壊している。さらに習の夫人彭麗媛が軍の人事や業務に介入し、軍が家族化する傾向を強めている上、文化大革命さながらの宣伝が復活している。最近、軍報が『民主集中制を重んじ、家父長的支配に反対せよ』と呼びかける論説を掲載したが、その背後に張又侠の意向が反映されている可能性がある」と述べた。

官製メディアの報道記録によると、張又侠は昨年11月21日から27日にかけて約1週間、公の場から姿を消し、当時も憶測を呼んでいた。その後、再び公開の場に現れ、中共政治局の集団学習に参加していた。最新の公の場への登場は2025年12月22日、中央軍事委員会での上将昇格式典であり、習近平が署名した昇格命令を読み上げた場面である。

石泰峰欠席も異常:組織部長の異変と習近平関係

中共省部級高官の「特別研修班」開講式を欠席したのに続き、1月21日、石泰峰は中国人民政治協商会議(全国政協)が開催した「2025年度マクロ経済情勢分析座談会」にも欠席した。2024年1月および2025年1月の同様の会議では、いずれも石泰峰が議長を務めていた。

元内モンゴル官員の杜文氏は自身のSNSで「実際のところ、石泰峰がこの会議に出席しなかったことこそが真の異常事態だ」と指摘した。同氏はその理由について「こうした幹部の学習活動を組織するのは中共中央組織部の職責であり、部長である石泰峰は最も欠席してはならない人物だ。だからこそ彼の欠席は極めて異例である」と述べた。

杜氏はまた「石泰峰と習近平の関係は微妙である」との見方を示した。彼によれば、石泰峰が内モンゴルを主政していた時期、失脚した内モンゴル主席・王莉霞と不倫関係にあり、王莉霞はかつて習近平の愛人だったとされる。「王莉霞が石泰峰を巻き込んだ可能性がある」と同氏は述べた。

蔡奇指示の異例:習権限喪失の兆候か、内モンゴル事故

内モンゴルの包鋼板材工場で1月18日、蒸気球形タンクで爆発事故が発生した。内モンゴル党委員会書記の王偉中が視察に赴いた際、「中共中央政治局常務委員・蔡奇の指示を徹底する」と強調した。これは中共官場の慣例にそぐわない発言であり、さまざまな憶測を呼んでいる。

評論家の王赫氏は「蔡奇は党務を担当しており、中央書記処第一書記として党政軍のあらゆる分野を管轄できる立場にある。しかし、内モンゴルで安全事故が発生した際、習近平や李強ではなく蔡奇が指示を出したのは極めて異例である。中共の政治慣例には合致しない。背後で何が起きているかは、今後も注視が必要だ」と述べた。

独立評論家の蔡慎坤氏もX上で「省委書記が蔡奇の指示精神を迅速に貫徹すると表明したのは、爆発規模が習近平の指示を要する水準に達していなかったためか、それとも蔡奇が習の一部権限を奪ったためか」とコメントした。

学者の馮崇義氏は「もし習近平が倒れた場合、中国共産党の崩壊につながるだろう。蔡奇にはこの局面を掌握する能力はまったくない」と語った。

現在、習近平は依然として党メディアのトップ報道を占めているが、近ごろ一部の命理師や予言者らは「2026年に習が健康問題を抱え、一部の権力を側近に委ねる可能性がある」と指摘している。

王赫氏は「習近平の健康には以前から問題があるとされ、現在は薬物によってコントロールされている。いつ薬の効果が切れるかは不明である。中共はこれを国家機密としており、アメリカ大統領のように定期的な健康公表は行わない。もし現在も実権を握っている場合は、健康悪化の前に権力を側近に分与する可能性がある。しかし、すでに実権を失っている場合は、権力分配の議論自体が成立しない。現時点では状況を見守るしかない」と述べた。

元中国メディア人の曾節明氏は「習近平が権力を失う最大の要因は健康問題である」と指摘し、「なぜなら中共高層は臓器摘出といった重大犯罪に関与しており、誰が政権を握っても、この全体主義体制を維持しようとするだろう」と主張した。

寧海鐘
中国語大紀元の記者。
駱亞
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