中国 華やかな舞台の裏で広がる違和感

中国の旧正月特番に批判噴出 ロボットだらけで笑えず?

2026/02/19 更新: 2026/02/19

中国で旧正月の恒例行事となっている国営放送の大型音楽番組「春晩」(2月16日放送)が、今年は思わぬ形で物議を醸した。視聴者からは「4時間見て一度も笑えなかった」「もうやめてもいいのでは」といった厳しい声が相次いだ。

番組への不満は内容だけにとどまらない。動画サイトのビリビリは「リアルタイムで画面に流れるコメントを開放する」と事前に告知していたが、実際には批判的な投稿が表示されなかったという指摘が広がった。

視聴者が試しに「つまらない」と書き込んでも画面に出ず、「面白い」と変えるとすぐ表示されたという。そうした様子を検証する動画まで出回り、「下手だ」といった直接的な表現は弾かれた一方、言い換えれば通るという「抜け道」まで共有されている。

今年の番組では人型ロボットの出演が目立ち、歌やコント、演出の随所に登場した。実際の人間による漫才や伝統的な話芸はほとんど姿を消し、「人間味がない」「機械のにおいがする」といった声も上がっている。

多くの視聴者が感じたのは、華やかさよりも違和感である。

豪華な舞台装置も、最先端のロボットもそろった。しかし、それでも心が動かなかったという声が広がっている。

視聴者が求めていたのは、壮大な演出ではない。
家族で笑い合える漫才、思わず吹き出すコント、心にしみる歌、人間のぬくもりが伝わる瞬間だったのではないか。

技術は進化した。しかし、年越しの夜に必要なのは未来感よりも「ぬくもり」である。

今年の大みそか番組「春晩」はその隔たりを象徴していた。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
関連特集: 中国