日立レール 伊トリノ地下鉄2号線を約888億円で受注 無人運転など次世代技術導入

2026/03/06 更新: 2026/03/06

日立製作所の鉄道システム事業を担う日立レールは、イタリア北部トリノ市の地下鉄2号線における車両および信号システムの設計・供給プロジェクトを総額4億8160万ユーロ(約888億円)で受注したと発表した。新路線は2033年の開業を目指しており、日立レールが車両の設計・供給から信号システムの構築までを一括して担う。を総額4億8160万ユーロ(約888億円)で受注したと発表した。新路線は2033年の開業を目指しており、日立レールが車両の設計・供給から信号システムの構築までを一括して担う。

今回のプロジェクトでは、列車運行の高度な自動化とAIを活用したデジタル技術を組み合わせた次世代型の鉄道システムが導入される。

新路線は、自動化レベル4(GoA4)に対応した最新世代の「CBTC(無線式列車制御)」信号システムを採用する。これは現在実用化されている中で最高水準の自動化技術とされ、列車の発進や停止、駅でのドア操作までを含めた完全無人運転を可能にする。列車間隔を柔軟に制御できるため、高い輸送能力と運行の信頼性向上が期待されている。

また、導入される車両には、日立のデジタル資産管理ソリューション「HMAX for Rail」を搭載する。車両や路線から取得したデータをリアルタイムで収集し、AIとエッジコンピューティングを組み合わせて分析することで、列車の性能最適化や効率的な保守・点検を実現する仕組みである。資産寿命の延長にも寄与するとされ、すでに世界で2000編成以上の列車に導入実績がある。

こうした次世代技術は、日本国内でも導入が進んでいる。CBTCシステムは2024年12月7日、日本の地下鉄として初めて東京メトロ丸ノ内線の全線(池袋―荻窪間など)で運用が始まった。従来システムより列車間隔を短縮できるため、遅延回復能力や運行安定性の向上につながっている。

一方、AIを活用した「HMAX」については、東武鉄道が2025年11月、日立と協創して導入することで合意している。日本の鉄道事業者としては初の本格活用となる見通しで、車両のオンラインモニタリングによる状態把握や、AIによる外観検査の自動化などを通じ、車両メンテナンスのデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める計画だ。

日立レールは、CBTCとHMAXを組み合わせたデジタル技術により、安全性とエネルギー効率を両立する次世代の公共交通インフラの実現を目指している。

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