イランへの17億ドル送金報道で波紋 バイナンスがWSJ親会社を名誉毀損で提訴

2026/03/14 更新: 2026/03/14

ウォール・ストリート・ジャーナルは今年2月の報道で、香港のHexa WhaleやBlessed Trustなどの企業が、暗号資産取引所バイナンスのプラットフォームを通じて、イランに約17億ドルの資金を移動させたと報じた。しかし、バイナンスはこの報道を否定している。

ウォール・ストリート・ジャーナルは以前、米司法省が、イランが暗号資産を利用して制裁を回避している可能性について綿密に調査していると報じた。調査の焦点は香港企業『Blessed Trust』で、同社がバイナンスを通じてイランに約12億ドルを送金した疑いがあるとされている。

報道によると、現時点では司法省がバイナンス自体を調査しているのか、それともバイナンスのプラットフォームを利用した顧客のみを調査しているのかは確認されていない。

2月27日には、クリス・バン・ホーレン上院議員が率いる銀行委員会のメンバーが、司法省と財務省に対し、関連企業の法的責任を追及するよう求める書簡を送った。

また、リチャード・ブルーメンソール上院議員(上院常設調査小委員会)は2月24日、バイナンスに書簡を送り、同社がイランやイエメンの武装組織であるフーシ派を支援している可能性があるとの報道に懸念を示した。さらに、Blessed Trustなどの企業に関する情報や取引記録の提出を求め、香港企業による不正利用を発見したコンプライアンス担当社員が解雇されたかどうかについても説明を求めた。

3月6日、バイナンスは議会からの質問に正式に回答し、質問の多くはニューヨーク・タイムズ(NYT)フォーチュン(Fortune)ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などの不正確な報道を引用したものだと主張しました。

また、当該社員は個人的な理由で退職したものであり、解雇ではないと説明した。さらに、内部調査の結果、香港のBlessed Trustはすでにプラットフォームから削除されており、イラン関連の事業体との直接取引は存在しないと強調した。

メディア関係者の唐浩氏は次のように述べている。

「バイナンスのプラットフォームは米司法省の監督対象であり、イランは現在、米国と敵対関係にある。そのため米国側は積極的に調査を行い、資金の出所や受取人を明らかにしようとするだろう」

また、時事評論家の唐靖遠氏は次のように述べた。

「過去数年間、中国共産党はイランに多額の軍事・経済支援を行ってきた。少なくとも数百億ドル、あるいはそれ以上の投資が行われている。今回の戦争で軍民両用のプロジェクトを含む多くの施設が破壊された可能性があり、中国側の投資は回収できなくなる可能性がある」

11日、バイナンスはニューヨーク南部地区連邦地方裁判所において、ウォール・ストリート・ジャーナルの親会社であるダウ・ジョーンズを相手取り、名誉毀損訴訟を提起し、名誉回復と損害賠償を求めた。

現在のところ、ウォール・ストリート・ジャーナルおよび司法省はいずれもこの件についてコメントしていない。

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