トランプ氏 NATOの大半が対イラン作戦に参加せずと表明

2026/03/18 更新: 2026/03/18

ドナルド・トランプ米大統領は、対イラン軍事作戦への支持がほとんど得られていないとして、北大西洋条約機構(NATO)の大半の加盟国に失望を示した。

トランプ大統領は17日、欧州の同盟国への失望を表明する一方で、中東の現地パートナーによる支援を評価した。トランプ大統領は、イランによる脅威からホルムズ海峡の商船航行を確保するため、国際社会に協力を呼びかけてから数日後に批判を示した。

2月28日に米国とイスラエルの部隊がイランへの攻撃を開始した後、イラン軍は世界の原油輸出の要衝である同海峡を通過しようとする商船への攻撃を開始した。

トランプ大統領は3月17日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で「米国は、中東におけるイランのテロ政権に対する軍事作戦に関与したくないと、NATOの同盟国の大半から通告を受けた」と述べた。同時に、ほぼすべての国が米国の行動に強く同意しており、イランに核兵器保有を認めるべきではないとの認識を共有していると指摘した。

一連の攻撃により、ペルシャ湾およびホルムズ海峡の通航は鈍化した。紛争開始以降、原油価格は上昇し、イランは紛争の長期化に伴い1バレル200ドルに達する可能性を示唆した。

トランプ大統領は同盟国の不参加にもかかわらず、米軍はイラン軍に対して大きな成果を上げていると述べた。米中央軍は、2月28日以降、イランに対して6500回以上の戦闘出撃を行い、7000か所以上の目標を攻撃したと報告した。軍はこれらの攻撃により100隻以上のイラン船舶を損傷または破壊したとしている。

トランプ大統領は「我々は軍事的成功を収めているため、もはやNATO諸国の支援を必要とも望んでもいない」と述べ、日本、オーストラリア、韓国についても同様との認識を示した。

欧州の同盟国、参戦に慎重

トランプ大統領によるNATOへの支援要請に対する反応は分かれている。スペイン政府は早期の段階で、対イラン作戦支援のための米軍による国内基地使用を拒否し、同紛争は国連憲章に反するとの見解を示した。

ドイツ政府も紛争への関与の妥当性に疑問を呈している。ドイツのボリス・ピストリウス国防相は3月16日、記者団に対し「これは我々の戦争ではなく、我々が始めたものでもない」と述べた。

トランプ大統領は16日、トランプ・ケネディ・センターでの昼食会で、英国のキア・スターマー首相が中東への空母2隻派遣の要請を拒否したと明らかにした。

一方、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は紛争開始から数日以内に空母を東地中海に派遣した。マクロン大統領は火曜日、「フランスは紛争の当事者ではないが、状況が許せばホルムズ海峡において、パートナーとともに航行の自由を確保する用意がある」と述べた。12日には、イラクの拠点に対する無人機攻撃でフランス兵1人が死亡し、さらに6人が負傷した。

ルーマニアもNATO加盟国として、対イラン作戦支援のため、監視、通信、空中給油に関する黒海沿岸の基地使用を米国に認めた。

NATOへの試金石

トランプ大統領は3月17日、ホワイトハウスでアイルランドのミホル・マーティン首相を迎えた際、NATOへの支援要請を「大きな試金石」と位置付け「我々は彼らを必要としていないが、彼らはそこにいるべきだった」と述べた。

また、イラン紛争に対するNATOの消極的対応が同盟における米国の立場を再考する契機となるか問われ、「検討すべき問題であることは確かだ」と述べ「米国はNATOに数兆ドルを費やしており、それが財政赤字の一因となっている。他国を支援しているのに、相手は米国を支援しない」と述べ、不満を示した。

ただし、トランプ大統領はNATOに関して具体的な方針は決めていないとした。

中東パートナーを評価

トランプ大統領は欧州の同盟国を批判する一方、カタール、アラブ首長国連邦、バーレーン、サウジアラビア、イスラエルなど中東の複数のパートナーの支援を評価した。

トランプ大統領は「中東諸国は非常に強力に支援している。イスラエルは我々のパートナーであり、共に非常に強固に行動している」と述べた。

米国とイスラエルによる対イラン攻撃に先立つ数週間、トランプ大統領は中東に戦力を集結させており、イラン当局はイスラム共和国による新たな攻撃が地域紛争を引き起こすと警告していた。その後、イラン軍は弾道ミサイルや爆発物を搭載した一方向攻撃型無人機による数十回の攻撃を地域全体で実施した。

イランによる攻撃の多くは地域内の米軍基地を標的としたが、民間インフラも攻撃対象となった。週末には、イラン国営メディアがアラブ首長国連邦内の港湾施設3か所を正当な攻撃対象と位置付け、これらの港がイラン領内への攻撃支援に使用されたと主張した。

アラブ首長国連邦のモハメド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領の顧問であるアンワル・ガルガシュ氏は3月17日、同国が米国主導のホルムズ海峡安全確保の取り組みに参加する可能性があると述べた。ただし現時点では、そのような任務の正式な枠組みはまだ構築されていないと説明した。

ガルガシュ氏は、イランによる地域全体への攻撃が、同国におけるイランの脅威認識を今後数十年にわたり変える可能性があるとの見方を示した。

軍事と外交問題を専門とするエポックタイムズの記者
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