トランプ氏のイラン攻撃で中国共産党の「大国」プロパガンダが崩壊

2026/03/19 更新: 2026/03/19

米イスラエル連合軍によるイランへの軍事作戦により、中国共産党(中共)が作り上げてきた、いわゆる「大国」のイメージが崩壊した。米国が誇る比類なき軍事力を前に、中共は全くの手も足も出ない状態にある。

中共は「盟友」のために立ち上がらないのか?

今年1月以降、トランプ政権が大軍を投じてイランを攻撃し、その最高指導部を斬首して以来、北京の公的な姿勢は明らかに抑制的で低調なものとなった。これは、2025年に米イスラエルがイランを空襲した際に見せた激しい非難の言葉と比べると、驚くほど対照的な変化である。

過去を振り返れば、中共は決してこれほど抑制的ではなかった。南シナ海で領有権を争っている島々に、基地を建設して軍事拠点化を進めること、台湾への戦闘機派遣による威嚇、インドとの衝突、フィリピンやベトナムへの恫喝、日本や韓国への脅迫など、その行動は多岐にわたる。

分析家は、今回の選択は中共の外交政策における「利己主義」と、米国のハードパワーを前にした限界を反映していると見ている。

台湾国防安全研究院の研究員である沈明室氏は、大紀元の取材に対し、「中共はついに米中の軍事力の差を悟った。そのため、あえて融和政策を維持し、各方面に停戦を呼びかけるにとどめている。さらにトランプ氏の意思決定スタイルは予測不能であり、自身に勝ち目がないため、トランプ氏と直接対峙することはできないのだ」と語った。

軍事評論家のマーク氏は大紀元に対し、「中共の意思決定はすべて利己的だ。中共は表面的には米国を刺激しないよう努めているが、裏ではロシアやイランを前面に立てて戦わせるなど、多くの工作を行っている。公然と武器弾薬を提供することは避けているが、裏では軍民両用の電子部品やロケットの原材料を輸出し、直接的な証拠を掴まれるのを避けつつ、西洋との経済関係を維持しようとしている」と指摘した。

マーク氏は、中共にとってロシアとの同盟関係が最優先であり、ベネズエラやイランは二次的な地位に過ぎないと考える。それらが攻撃を受けた際、中共は自らの利益のために「トカゲの尻尾切り」のごとく、それらを見捨てるのである。

「中共は一般的な独裁者とは大きく異なり、より極端な利己主義に基づいている」と彼は述べた。

世界秩序を決定するのは米国の軍事力

米イラン戦争は、人類史における鉄則を証明した。すなわち、世界秩序を決定する根底にあるロジックは、依然として「軍事力」であるということだ。

第二次世界大戦後、世界は人類史上最も平和な時期を享受してきた。戦争による死者数は歴史的な低水準にあり、交通事故で亡くなる人数よりも少ないほどである。

これは、米国が1945年以降に構築した比類なき軍事的覇権の賜物である。その存在自体が、多くの国家に戦争を仕掛けることを断念させてきた。

歴史を概観すれば、圧倒的な軍事的覇権の存在こそが、世界が動乱に陥るのを効果的に抑止し、平和と経済発展を促進する根本的な保障となってきた。かつての「パクス・ロマーナ」や「パクス・ブリタニカ」と同様に、第二次大戦後は「パクス・アメリカーナ(米国の平和)」の時代であった。

過去の外交的・軍事的ミスを脇に置けば、米国は一貫して世界における「正の力」であり続けてきた。米国は、ルールに基づいた体系を維持するために必要な「道徳的実力」と、その正当性を守るための「ハードパワー」を兼ね備えた唯一の国である。

戦後、米国はその圧倒的な実力を利用して影響力を拡大し、共産中国が夢見るような植民地体系を築くことも可能であった。しかし、ワシントンは道徳的高位を守ることを選び、世界の平和と安定のために「保護」と「献身」の約束を果たしてきた。

米国は国連、EU、NATO、NAFTA、G7、G20、WTOなどの組織の創設を支援し、密接に連携してきた。アジアや欧州の前線基地に展開された米軍の膨大な戦力は、地域の侵略行為を抑止し、周辺諸国の安全を守り、大国間の敵対行動を回避させてきた。

米国大統領という地位は現代世界において唯一無二であり、地球最強の軍隊を統制するだけでなく、経済・政治・軍事力を駆使して、前世紀のような大戦の再発を防ぐという特殊な使命を帯びている。これほど重大な責任を負っている指導者は他に存在しない。

米国の善意によって中国がWTOの国際貿易体系に組み込まれたからこそ、中国経済の今日の成功がある。中共がしばしば批判する「米国主導の枠組み」こそが、中国の経済台頭を促し、世界第2位の経済大国への転換を助けた根本的な要因なのだ。

過去数十年にわたる中国の経済的繁栄は、今なお米国主導の貿易体系の支柱(開放された市場、安全な海上航路、安定したエネルギーと資源の流通)に依存している。

現在、米国がイランの邪悪な政権を叩き、中東の安全とホルムズ海峡の通航を確保していることは、単なる経済的側面にとどまらない。グローバルな覇権が持つ鍵となる職責の一つは、国際航路の自由を維持することにある。

その一方で、共産中国は世界中で布石を打ち、米国のこうした努力を妨害している。

中共による挑戦とトランプによる粉砕

中共は米国を「帝国主義」「世界の警察」と非難し、米国の覇権に挑戦するために「多極化世界」を提唱しているが、これらは聞こえの良い抽象的な口実に過ぎない。米国の覇権がない世界は、より一層動乱に満ちたものになるだろう。中共は経済的影響力を背景に圧力をかけ、世界中の「ならず者国家」や「グローバルサウス」を取り込んで反米グループを形成し、各国の立場に応じて賞罰を与えている。

習近平は、アジアやアフリカでの「一帯一路」インフラ網や、ラテンアメリカでの「五大工程」を通じて、世界のルールを回避する代替案を提示してきた。事実、中共による米国覇権への挑戦こそが、世界を混乱に陥れる根源となっている。

ベッセント米財務長官は、イランを世界的なテロの「蛇の頭」と表現した。中国問題の権威であるマイケル・ルッチ氏は、これに対し「イランがテロの蛇の頭なら、中共は世界的な無法状態と全面的な混沌の蛇の頭である。中共は世界中の混乱を助長する勢力を支援しており、それゆえに彼らは『戦略的パートナー』なのだ」と述べている。

マーク氏は、中共は米軍との直接対決を徹底して避けており、それが彼らの「底線(デッドライン)」であると分析する。また、過去の米政権が貿易のグローバル化を維持するために、イランや北朝鮮、ロシアといった国家に対して宥和的な措置をとってきたことが、結果として中共や「悪の枢軸」を最大級に利することになったと指摘した。

トランプ大統領が掲げる「力による平和」は、邪悪な国家に対して強力な実力を見せつけることこそが、大規模な戦争を回避する唯一の道であることを示している。「トランプのイラン攻撃は、実のところ戦争を終結させるための行為であり、戦争を誘発するものではない」とマーク氏は述べる。

崩れ去る中共のグローバル戦略

中共の影響力はその多くが経済面に依存しているが、世界秩序のロジックは依然として軍事力にある。米国がハードパワーを行使した瞬間、中共のベネズエラやイランにおける戦略的・経済的利益は根底から揺らいだ。

米イラン戦争の戦場での結果は、地政学的に極めて大きな意味を持っている。今回の戦争で、中共製の武器、同盟関係、エネルギー供給、グローバル戦略のすべてにおいて巨大な欠陥が露呈した。

特に中共製の防空システム(YLC-8B/YLC-2Vレーダー、紅旗-9シリーズ)が、実戦で米国製装備に全く太刀打ちできなかったことは、その軍事力が「机上の空論」であることを知らしめた。「米軍は実戦で武器をテストし、中共はパワーポイントのプレゼンでテストする。これが展示会場と戦場の違いだ」とネット上で揶揄される始末である。

さらに、中共のエネルギー供給の脆弱性も浮き彫りになった。中国の製造業は安価なエネルギーに依存しており、制裁対象国からの超低価原油、特にイランからの供給はその中核であった。トランプがこれらをコントロール下に置けば、中共の交渉力は著しく弱まる。

沈明室氏は、「かつて中国は強国だと思われていたが、今回の戦争でそのイメージは剥ぎ取られた。中共を頼りにしていた国々は、それがもはや信頼に足らないことを悟り、国際的な影響力は自然と低下するだろう」と分析した。

習近平はトランプを見誤った。世界的な強権を目指した習近平だったが、過酷な現実に直面し、今後は数年間の「韜光養晦(とうこうようかい:爪を隠して実力を蓄える)」を余儀なくされるだろう。イラン問題が解決に向かえば、次はロシア・ウクライナ問題、そして矛先は直接中共へと向かう。中共に残されたチャンスの窓は、刻一刻と狭まっているのである。

唐穎
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