「主役以外はAIに置き換えられる」
この情報がネット上で一気に広まり、現場に不安が広がっている。
発端となったのは、3月13日に広東・深圳で開かれた、中国のドラマ制作関係者が集まる業界会議「中国電視劇製作産業大会」だ。この会議で、「今後はAI俳優が脇役やエキストラを代替する」との見方を示した。
さらに、会議では投資会社トップの王冉が、俳優の出演料についても言及した。
これまでの高額なギャラのあり方を見直すと示し、AIの導入で撮影期間が短くなることで、トップ俳優の「前払いの報酬」も縮小していく方針とした。
背景には、業界の厳しい現状がある。ドラマの制作本数は減り、短い動画ドラマが増加。制作費も削られ、現場の余裕は失われつつある。
こうした中で、主役ではない俳優やエキストラは、AIに置き換えられると指摘。
ただ、この見方には疑問も多い。AIで高い品質を出すには別のコストがかかるほか、「人間の演技はAIでは再現できない」という声も根強い。視聴者からも「全部AIなら見ない」といった反発が出ている。
こうした議論について、中国ドラマ界でヒット作を多く手がけてきた有名プロデューサー・脚本家の于正がコメントした。3月18日、自身のSNSで「AIドラマの開発に関わっている」としつつも、「AIは一時的な流れかもしれない」と慎重な姿勢を示した。その上で、「人間の演技や、人が人に求める感情は、AIでは完全に置き換えられない」と強調した。
AIがどこまで広がるのか。そして人間の役割はどうなるのか。業界は今、大きな転換点に立っている。
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