湾岸諸国 対イランで米国側への参加を検討か

2026/03/25 更新: 2026/03/25

ブルームバーグは複数の情報筋の話として、イラン周辺の主要な湾岸アラブ諸国が、アメリカの対イラン戦争への参加を検討していると伝えた。イランがこれらの国の重要インフラを攻撃した場合、参戦を余儀なくされる可能性がある。

イランの攻撃は港湾やエネルギー施設、空港にも及んでいる。関係者によれば、湾岸地域の有力国、特にサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)は、忍耐が限界に達しつつある。ただし、重要な電力や水利インフラが標的となった場合に限り、参戦に踏み切るとの見方が強い。

情報筋によると、多くの湾岸諸国がこの立場を取っているが、オマーンなどは仲介役の継続を望む例外もある。

戦争が浮き彫りにしたイランの脅威

今回の戦争は、イランとスンニ派の湾岸アラブ諸国との関係を大きく変えつつある。サウジアラビアとUAEは過去5年間、イランとの関係安定に努めてきたが、2月28日の戦闘開始後、イランは周辺国への攻撃を強めた。

イランは、アメリカが湾岸諸国の領空や領土を利用して攻撃を行っているとして、これらの国を正当な攻撃対象と主張している。湾岸諸国はこれを否定している。サウジアラビアなどは、自国の領土や領空を対イラン攻撃に使用させないと表明していたにもかかわらず、攻撃を受けている。

UAEは湾岸諸国の中で最も大きな被害を受けている。同国国防省によると、3月24日には弾道ミサイル5発とドローン17機を迎撃した。戦闘開始後、UAEはミサイル372発とドローン1806機による攻撃を受けている。

このほか、過去24時間以内にバーレーン、クウェート、サウジアラビアもイランのドローンやミサイルを迎撃した。

バーレーンは3月23日、国連安全保障理事会に対し、ホルムズ海峡および周辺海域の航行安全を確保するため、「あらゆる必要な手段」の行使を認める決議案を提出した。この表現は、外交上、武力行使を含む意味を持つ。同決議案はアメリカをはじめ複数の湾岸諸国の支持を得ている。

ドバイの公共政策研究センター「B’huth」のモハメド・バハルーン所長はブルームバーグに対し、「これは我々の戦争ではない。しかしイランがそれを我々の戦争に変えた」と語った。

また、現在のような湾岸諸国への攻撃やホルムズ海峡封鎖が続けば、地域諸国が連携してイランに対抗する可能性があると指摘した。「国家テロ」とも言える行為への対抗として、かつてイラクやシリアで過激派組織ISISに対抗するために結成された連合のような枠組みになる可能性があるとも述べた。

UAEは3月20日、「レバノンのヒズボラとイランが支援するテロ組織網を壊滅させ、関係者を拘束した」と発表した。先週にはクウェートも、ヒズボラと関係するグループが破壊工作や重要施設への攻撃を計画していたと明らかにした。ヒズボラはこれを否定している。

湾岸諸国の高官はブルームバーグに対し、こうした一連の動きが、湾岸諸国に米欧との連携強化の必要性を認識させたと語った。

 サウジ「忍耐には限界」

関係者によると、先週サウジアラビアの首都リヤドで開かれた外相会議では、イランに対する軍事行動も選択肢の一つとして議論した。会議は共同対応を協議するため開かれた。

サウジのファイサル外相は会見で、「イランは理解すべきだ。サウジ王国や攻撃を受けた国々、その他の国々は非常に強い能力を持っている。もし彼らがそう選択すれば、それらの能力を完全に発揮することができる。現在の耐え忍びは無限ではない」と述べた。

ロイターは先週、当初は戦争に慎重だった湾岸諸国が、ドバイ空港や外交官が滞在するラシードホテル、石油施設などへの攻撃を受け、姿勢を強めていると報じた。

報道によると、複数の湾岸諸国はアメリカに対し、対イラン攻撃の早期停止を避けるよう求めている。石油輸送路や地域経済を脅かす能力を完全に排除する必要があるとの立場だ。

また、関係者はロイターに対し、イランの軍事力を十分に弱体化できなければ、湾岸地域は長期にわたり圧力を受け続けるとの懸念を示していると語った。

張婷
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