北京の寿命は尽きたのか 習近平に「二心を抱く」者が多数

2026/03/25 更新: 2026/03/25

習近平が政権を握って以来、自ら抜擢した党・政府・軍の側近が相次いで失脚、あるいは消息不明となっている。さまざまな兆候から、習近平は孤立を深め、危機的状況にあるとの見方が出ている。分析では、軍から党内に至るまで習近平に対し二心を抱く者が多く、すでに威信は大きく揺らいでいると指摘されている。

米シンクタンクの戦略国際問題研究所は2月24日の報告書で、2022年以降、中国共産党(中共)軍では少なくとも36人の将軍と中将が粛清され、さらに65人の将官が行方不明、または粛清された可能性があると指摘した。重複を含めて換算すると、軍の最高指導ポスト176のうち52%が更迭された可能性があるとしている。

今年1月には、中央軍事委員会副主席の張又侠と統合参謀部参謀長の劉振立が失脚した。中央軍事委は習近平を除くと、昨年新たに加わった副主席の張升民のみが残る状況となっている。

3月7日、習近平は第14回全国人民代表大会第4回会議の軍・武装警察代表団全体会議に出席し、「軍隊は銃を持つ組織であり、党に対し二心を抱く者が軍内にあってはならない。腐敗分子の温床を許してはならず、反腐敗闘争を断固として推進しなければならない」と述べた。

3月22日、時事評論家の袁斌氏は大紀元への寄稿で、習近平が「党に対し二心を抱く者が軍内にあってはならない」と警告したこと自体が、そうした人物が多い現実を示していると指摘した。腐敗を理由に粛清された軍幹部の多くが、表向きは忠誠を誓いながら、内心では異なる考えを持っていたとし、張又侠のような軍の中核でさえ「党中央や中央軍委の信任を著しく裏切った」とされた以上、他の人物もなおさらだと論じた。

袁氏は、軍から中共党内に至るまで習近平に二心を抱く者が多い現状は、習の威信がすでに失墜することを示していると指摘。さらに、こうした「加速師」が任期を延長して中共党首にとどまっていること自体が、共産党の寿命が尽きたことを示している」と論じた。

アメリカ在住の独立系評論家、蔡慎坤はXに、「わずか3年で習近平は中央軍委副主席2人と軍委委員5人を失脚させた。現在、彼の後ろに従っているのは、戦々恐々としている張升民のみだ」と指摘。そのうえで、習がなお「軍内に党に二心ある者があってはならない」と強調していることについて、「軍への不信感の表れだ」とし、張升民もいつまでその地位にいられるかは分からないと分析した。

また、アメリカに亡命した甘粛省統戦部元幹部の馬瑞林氏は、CNNの取材に対し、「私の知る限り、内心で彼を好む者はいないが、表向きは皆が称賛している」と語った。

中共外務省の元官僚、韓連潮氏はXで、張又侠の失脚は習近平が完全に孤立したことを示すものだと指摘し、「粛清すればするほど腐敗が生じ、腐敗が進むほど粛清を強め、粛清が進むほど恐怖が広がりという、悪循環のスパイラルに陥っている」との見方を示した。

近年、中共幹部は公の場で習近平への忠誠を繰り返し強調しているが、公式発表では、失脚した幹部の理由として「(党)中央をみだりに議論する」などが挙げられている。

独立系評論家の杜政氏は台湾メディア「上報」で、中国では会食の場などで習近平を揶揄する隠語やジョークが飛び交い、しばしば爆笑を誘っていると明かした。習が2012年の就任直後に「(党)中央をみだりに議論する罪」を設けた背景には、こうした風潮の広がりを警戒していた可能性があるとした。

同氏によると、習近平はいつの日か「(党)中央をみだりに議論する」ことが風潮となり、官界から民間へと広まって自らの権威が失墜することを予見していたのだろう。習の権威権威の失墜と共産党の命数の尽きは、実際には並行して進んでいるという。

杜氏は中国から脱出したばかりの知人の話として、中国国内の文化界でも習近平を揶揄する動きが広がっていると述べた。ただし表現はより隠語的で、習に言及する際には「彼」や「その人」といった言い方が用いられるという。

杜氏は、当局の政策によって経済や民生が崩壊寸前に追い込まれ、もはや立て直しは困難な状況にあると指摘。多少なりとも考える力のある人々は皆、原因を考え、口々に『あの豚(習近平)のせいだ』と非難していると述べた。

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