日本 反撃能力の整備を加速 照準は中国共産党か

2026/04/04 更新: 2026/04/04

3月31日、日本政府は長距離ミサイルの初配備を発表した。熊本県にある陸上自衛隊駐屯地に配備された初の「25式地対艦ミサイル」(旧称・陸上配備型改良12式対艦ミサイル)は、射程約1千キロ(現在、約2千キロの改良型を開発中)で、中国沿岸および東シナ海の大部分をカバーできる。この種の長距離ミサイル配備により、日本は「遠距離打撃」を実施可能となり、「反撃能力」を備え始めた。

同日、日本は静岡県の富士駐屯地において、新型兵器システム「25式高速滑空弾(HGV)」も配備した。現在配備されているのはBlock1(初期装備型)であり、機動中に軌道変更が可能で、最大射程は900キロ、従来型のミサイル防衛システムを回避できる。

将来の改良型Block2A(2027〜2028年予定)は射程が約2千キロに延伸され、より高度な終末赤外線/合成開口レーダー(SAR)複合誘導装置を搭載し、複雑な電磁環境下でも空母などの移動する大型艦艇を精密に捕捉・破壊する能力を持つとされる。

さらにBlock2B(2030年前後予定)は射程目標を3千キロへ拡大し、九州や沖縄からの攻撃で第一列島線全域のみならず、さらに遠方の戦略縦深にまで到達可能となる見通しである。

日本は2028年3月までに、北海道や宮崎県を含む他地域にもこれら2種類のミサイルを追加配備する計画だ。

これらのミサイルはいずれも国産であり、三菱重工が開発・製造を担う。ただし、これだけでは中近期の軍事需要を満たすには不十分とされ、日本は米国からの装備導入にも動いている。

2023年8月、米政府は日本への「長距離型統合スタンドオフミサイル」(JASSM-ER)および関連装備の売却を承認した。これらは航空自衛隊の戦闘機(F-15Jなど)に搭載され、射程約1千キロの対地攻撃能力を付与する。

同年11月、米政府は総額23億5千万ドルでトマホーク巡航ミサイル400発および関連する指揮・支援・訓練装備の対日売却を承認した。これは戦後最大規模の攻撃型兵器調達であり、日本は米国、英国、オーストラリア、オランダに次ぐ5番目のトマホーク配備国となった。

3月13日、日本は米国製トマホーク巡航ミサイルを正式に受領し、既存のイージス駆逐艦8隻および建造中のイージス・システム搭載艦(ASEV)2隻に装備する方針である。3月27日には、「こんごう」型護衛艦「ちょうかい」が米カリフォルニア州サンディエゴ海軍基地で改修を完了し、再就役した。防衛省によれば、同艦はトマホークの武器管制システム統合、垂直発射装置の適合改修、乗員訓練を完了しており、発射および運用能力を備えた日本初の海上プラットフォームとなった。

同じく3月13日、防衛省はノルウェー製の空対地巡航ミサイル「統合攻撃ミサイル」(JSM)も受領し、F-35Aステルス戦闘機に搭載する。JSMは対地・対艦の両任務に対応し、最大射程は約500キロで、F-35向けに最適化された装備とされる。航空自衛隊のF-35は戦闘行動半径約1000キロとされ、JSM搭載により攻撃範囲はさらに拡大する。

以上から、2026年に入り、日本は長距離ミサイルの配備を本格化させたといえる。日本は導入と国産開発を並行して進め、地上・空中・海上・水中を含む立体的な遠距離打撃体制、すなわち「反撃能力」を構築しつつある。陸上は「25式地対艦ミサイル」と「25式高速滑空弾」、海上はトマホーク、航空はJASSM-ERおよびJSMで構成される。巡航ミサイルに加え極超音速兵器も含まれ、プラットフォームの多様化と統合作戦により、戦力の増強が見込まれる。また政府は、約10年で長射程ミサイル網を整備する中長期計画も掲げている。

小泉進次郎防衛相は「日本は戦後で最も厳しく複雑な安全保障環境に直面している。この能力は抑止力と対処能力の強化に不可欠だ」と述べた。

実質的にこれは「台湾有事」への対応の中核措置の一つであり、中国共産党(中共)に対する一定の抑止効果を持つとされる。従来の日米同盟では米国が「矛」、日本が「盾」とされ、中共は米国を主たる仮想敵とし、台湾海峡での戦争を想定して「接近阻止・領域拒否(A2/AD)」戦力を構築してきた。これに対し、日本は「反撃能力」の整備により「矛」の役割も担い、米国と「双矛」を形成することで、中共の従来の軍事戦略および作戦計画に影響を与え、軍備調整を迫るとともに、台湾海峡での軍事行動の抑制要因となる可能性がある。

また、日本の「反撃能力」整備は米国との連携の下で進められている。実際、日本の軍事力整備には米国が大きな影響力を持つ。トランプ政権は昨年12月5日に国家安全保障戦略を発表し、第一列島線において侵攻を即時に阻止可能な戦力の構築を強調し、その中で日本の役割拡大にも言及した。日米の連携がもたらす戦略的圧力は、中国共産党にとって重大な要因となっている。

昨年11月7日、高市早苗首相は国会答弁で、中国共産党が台湾に武力行使した場合、日本にとって「存立危機事態」となり得ると指摘し、自衛隊による関与の可能性を示唆した。この発言は重い意味を持つと受け止められ、中国共産党の強い反発を招いた。

(大紀元初出)

王和
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