米・イラン代表団 合意なくイスラマバード和平交渉を終了

2026/04/12 更新: 2026/04/12

米国とイランの代表団は12日、パキスタンのイスラマバードで行われた和平交渉を合意なしに終了した。

米国代表団を率いたJ.D.バンス副大統領は、イラン側が恒久的和平に向けた米国の条件を受け入れることを拒否したと述べた。

バンス副大統領は「われわれはこれまで21時間にわたり交渉を続け、イラン側と多くの実質的な協議を行った。これが良い知らせだ」としたうえで「悪い知らせは、合意に達しなかったということだ。この悪い知らせは、米国よりもイランにとってはるかに深刻だと思う」と語った。

イスラマバード交渉はトランプ大統領がイランと2週間の停戦に合意した4月7日から4日後の4月11日に始まった。この一時的な停戦はすでに対立の火種となっている。

バンス副大統領は、イスラマバード交渉における障害は、核兵器を開発しないというイランの明確なコミットメントの欠如にあると述べた。

「核心的な問いは、イランが核兵器を開発しないという根本的な意志のコミットメントを示しているかどうかだ。今だけでなく、2年後でもなく、長期的に。われわれはまだそれを確認できていない。そうなることを望んでいる」とバンス副大統領は述べた。

イラン国営メディアは、米国側の条件は過大だったと報じた。また、イランの核の権利とホルムズ海峡の管理権が対立点の一つだったと伝えた。

7日の停戦前、イランは恒久的和平に向けた独自の10項目の条件を提示していた。その条件にはある程度のウラン濃縮を認めることが含まれていた。

トランプ大統領はイランの10項目の和平提案には同意していないが、4月7日の停戦受け入れの際にはこれらの条件を交渉継続の「実行可能な基礎」と表現した。

バンス副大統領はイスラマバード交渉の締めくくりとして「われわれが何を譲れないか、何を妥協できるか、何を妥協できないかを明確に示した」と述べた。

米、ホルムズ海峡の機雷除去を開始

4月11日、米中央軍(CENTCOM)は誘導ミサイル駆逐艦「フランク・E・ピーターソン」と「マイケル・マーフィー」の2隻をホルムズ海峡に派遣し、イラン軍が同狭水道に散布した機雷の除去を開始したと発表した。

米中央軍のブラッド・クーパー提督は12日の声明で「本日、われわれは新たな航路の設定を開始した。商業交通の自由な流れを促進するため、安全な航路をまもなく海運業界と共有する」と述べた。

イラン軍は4月7日の2週間停戦合意以降、ホルムズ海峡における船舶への攻撃を停止しているが、米艦2隻の活動に対しては異議を唱えている。

イランの革命防衛隊(IRGC)海軍は4月12日、国営メディアを通じた声明で「特定の規定に従った通過許可は、非軍事船舶に対してのみ付与される」と述べた。

イランは長期的な和平合意に向けた10項目の条件の一つとして、ホルムズ海峡の継続的な管理権の確保を求めている。

トランプ大統領「米国が勝利」

トランプ大統領は、パキスタンで和平交渉が続く中、12日に米国のイランに対する勝利を宣言した。

大統領はワシントンを出発しマイアミへ向かう前に記者団に対し「何が起きようとわれわれが勝つ。あの国を完全に打ち負かした。イランと深い交渉を続けているが、いずれにせよわれわれは勝利する。軍事的に彼らを打ち負かした」と語った。

トランプ大統領はイランの空軍および防空システムの破壊、さらにイランの海軍力の壊滅を誇示するとともに、停戦と交渉継続の期間中にホルムズ海峡に残されたイランの機雷除去に取り組む米国の活動にも言及した。

「残留している機雷を除去し、海峡を開放する。われわれはそれを使用しないが、世界には多くの国がある。恐れていたり、弱かったり、けちだったりする国々がそこを使用しているからだ」と大統領は述べた。

ネタニヤフ首相「戦闘を継続」

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は4月11日、X(旧ツイッター)への投稿で「私の指導の下、イスラエルはイランのテロ政権とその代理勢力への戦闘を継続する」と表明した。

イスラエル軍は7日以降も、南レバノンでの地上戦力を含め、レバノンでイランが支援するヒズボラ戦闘員への攻撃を続けている。

イランは7日の停戦後もイスラエルがレバノンでの軍事作戦を継続していることに対し、即座に異議を唱えた。

パキスタンのシェバズ・シャリフ首相は7日、X上で停戦を発表した際「イラン・イスラム共和国と米国、およびその同盟国は、レバノンを含むすべての地域において、即時発効で即時停戦に合意した」と書き込んでいた。

バンス副大統領はシャリフ首相のこの停戦の説明に異を唱え「正当な誤解」が生じたとしつつも、トランプ大統領がイランと合意した停戦はレバノンを含むものではなかったと述べた。

ネタニヤフ政権はレバノンとの停戦協議に応じる意向を示しており、米国務省は来週にも協議の場を提供することを申し出ている。

軍事と外交問題を専門とするエポックタイムズの記者
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