クルーズ船がホルムズ海峡通過 航路安全に懸念 海運各社は慎重

2026/04/18 更新: 2026/04/18

17日午前、イランのアラグチ外相は、ホルムズ海峡を全面開放すると発表した。その後、トランプ米大統領も海峡の開放を認めたが、米軍によるイランの港湾封鎖は引き続き続くと強調した。この発表を受けて原油価格は急落したものの、海運各社はなお慎重な姿勢を崩していない。17日午後の時点でも、ホルムズ海峡を行き交う船舶は依然として少なかった。そうした中、大型客船1隻が海峡を通過してマスカットへ向かった。開戦以来、客船が同海峡を通過したのはこれが初めてとなる。

この客船「セレスティアル・ディスカバリー」は、ホルムズ海峡の通過時、乗客を乗せていなかった。運航会社の親会社であるセレスティアル・クルーズの発表によると、同社は、衝突の影響でペルシャ湾内に足止めされていた傘下のクルーズ船2隻について、4月の運航を取りやめた。

BBCによると、船舶追跡サービス「マリントラフィック」のデータでは、マルタ船籍の「セレスティアル・ディスカバリー」は3月初めにドバイへ到着した後、47日間にわたり同地にとどまっていた。

船舶追跡データによると、アラグチ外相が17日朝、ホルムズ海峡は「残る停戦期間中、全面的に開放される」と表明したにもかかわらず、海峡の通航はなお正常化していなかった。

なお、このクルーズ船はイラン沿岸に近い指定航路を通っていなかった。

ブルームバーグが船会社や代理店、ブローカー、商社関係者ら十数人に取材したところ、多くはイラン側の発表には詳細が欠けているとして、当面は実際の状況を見極める姿勢を示した。

デンマークの海運大手マースクは声明で、「当社は常に乗組員、船舶、そして顧客の貨物の安全を最優先している。衝突発生以来、この地域の安全保障関係者の助言に従っており、現時点ではホルムズ海峡の通航を避けるよう勧告されている」と述べた。

マースクは、この判断に変更がある場合も、海峡の最新の安全情勢を踏まえたリスク評価に基づいて決定するとしている。

一方、ドイツの海運大手ハパックロイドの広報担当者は、海峡再開放の発表について「良い知らせだ」と述べた。

そのうえで、「現時点ではなお不明な点がいくつか残っているが、それらは今後24時間以内に解消される可能性がある」と説明した。さらに、「保険の適用範囲や、使用すべき正確な航路についてのイラン政府・軍による明確な指示、さらに船舶をどの順で通すのかといった未解決の問題がすべて解消されれば、できるだけ早く海峡を通過したい」と述べた。

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