トランプ氏訪中終える 習近平を9月にホワイトハウス招待 協議継続へ

2026/05/15 更新: 2026/05/15

トランプ米大統領は5月15日、北京の中南海で中国共産党(中共)の習近平党首と会談した。大統領専用機は同日午後2時40分ごろ、北京首都国際空港を出発した。

トランプ氏は習を9月24日にホワイトハウスへ招待しており、米中協議は今後も続き、多くの課題が次回以降の交渉に持ち越されたとの見方が出ている。

離陸前、トランプ氏は習と茶をともにし、昼食を取り、中南海の庭園を散策した。

会談の場で、トランプ氏は「われわれはいくつかの重要な貿易合意に達した。両国にとって有益だ」と述べた。

また、イラン問題についても協議したとし、「イラン問題について協議した。その収束に向けた方策について、われわれの立場は非常に近い。われわれはイランに核兵器を持たせたくないし、ホルムズ海峡の自由な航行を望んでいる」と語った。

さらにトランプ氏は、「われわれは、他の人々が解決できなかった多くの問題を解決した」と強調した。

今回の会談で米側は、イラン情勢、米中の貿易不均衡、台湾海峡情勢を主要議題としたほか、経済やAIをめぐる新たな二国間委員会の設置も協議したとされる。

米シンクタンク、米企業公共政策研究所のライアン・フェダシウク研究員はCNBCに対し、今回の首脳会談の成果を見極めるうえで焦点となるのは、「大統領が望む合意のうち、どれが実行段階に移せるほど具体化しているのか」だと指摘した。

同氏は「率直に言って、まだ具体化していない課題が多く、今後の協議を待つことになる」と述べ、今回の合意にはさらに詰めが必要だとの見方を示した。

トランプ氏が習近平を9月24日にホワイトハウスへ招待したことで、貿易や安全保障をめぐる協議は、次の首脳会談に向けて継続する見通しとなった。

一方、中共側は、習が招待に応じるかどうかを明らかにしていない。両首脳は今後、11月に深圳で開かれるAPEC首脳会議や、12月にフロリダで開かれるG20首脳会議に合わせて、再び顔を合わせる可能性もある。

人権問題も取り上げられた。ルビオ米国務長官はNBCニュースに対し、トランプ氏が習近平に対し、香港の民主派実業家で、廃刊に追い込まれた香港紙「アップル・デイリー」創業者の黎智英氏の釈放問題を取り上げたと明らかにした。黎氏は中共を公然と批判してきた。

ルビオ氏は「われわれは彼の釈放を望んでいる」と述べた。

さらに、「中共側がこの問題に応じることを期待している。釈放につながるのであれば、中共側が受け入れ可能な方法について協議する用意がある。黎氏の年齢や健康状態を考えれば、いまや人道上の問題でもある」と語った。

78歳の黎氏は、香港政府から国家安全維持法違反の罪に問われ、「外国勢力との結託」などのつみで、今年2月に禁錮20年の判決を受けた。

5月13日には、米上下両院が決議を採択し、トランプ氏に対し、5人の政治犯の釈放を習に働きかけるよう求めた。対象には、黎智英氏、中国の金明日牧師、高全福牧師とその妻の龐羽氏、ウイグル族の医師グルシャン・アバス氏らが含まれている。

陳霆
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