ロボットが新たな戦場に 米国 中国製補助金付き製品の輸入阻止を検討

2026/06/24 更新: 2026/06/24

最新の情報によると、米商務省は中国共産党(中共)政府の補助金支援を受けたロボット製品について審査を行い、米国の産業発展、市場競争、国家安全保障に及ぼす潜在的な影響を評価しており、今後新たな対応措置の導入も排除していない。

米政治ニュースサイト「ポリティコ」が関係者の話として報じたところによると、ハワード・ラトニック米商務長官は23日、非公開の業界座談会で、商務省が中国から輸入される政府補助金付きのロボット製品について審査を進めていると述べた。審査完了後、政府は米国内のロボット産業の発展を保護するため、さらなる措置を講じる可能性がある。

出席者によると、ラトニック氏はロボット技術が急速に米中テクノロジー競争の新たな焦点となりつつあり、その重要性はすでにAI用半導体などの基幹技術に匹敵するとの認識を示した。同氏は会議で、米国は自国市場が外国政府の補助金を受けた製品の衝撃にさらされることを望まないと指摘した。自動化とロボット技術の急速な発展に伴い、米国は先手を打って対応し、中核的なサプライチェーンを国内に確保しなければならないと述べた。

ロボット産業が次なるテクノロジー戦場に

近年、米国政府は中共によるハイテク産業への大規模補助金政策を継続的に注視してきた。AI、半導体、量子技術に加え、ロボット産業も経済競争力と国家安全保障に関わる重要分野として認識されるようになっている。

米国の当局者は、中共政府が長期にわたり提供してきた補助金と政策支援の下、中国企業が急速に市場シェアを拡大し、グローバルなロボットサプライチェーンを支配する可能性を懸念している。その結果、米国のメーカーがスケールメリットを確立する前に競争機会を失うおそれがあるとしている。

現在、中国製ロボット製品はすでに米国の関税措置の対象となっているが、複数の出席者は、ラトニック氏の発言がトランプ政権が現行関税よりもさらに踏み込んだ政策手段の導入を検討していることを示唆しているとの見方を示した。

政府と企業が連携し製造業の国内回帰を推進

今回の非公開座談会には、スペースX、ボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、シーメンス、ロックウェル・オートメーションなど、十数社の米国企業および多国籍企業の幹部が参加した。

出席者が議論した中心的な課題の一つは、米国の製造業が数十年にわたり続けてきた海外アウトソーシングの傾向を逆転させ、工作機械、重要部品から先端製造技術に至る包括的な産業エコシステムを再構築し、半導体、先端製造装置、ロボット産業の発展を支えることであった。

関係者によると、米政府内部では、将来的に「アメリカの頭脳、中国の身体」を特徴とする産業構造が出現する可能性への懸念が高まっている。すなわち、米国がコアソフトウェアとAI技術を掌握する一方で、実体としてのロボット機器の生産およびサプライチェーンを中国に依存するという構図である。

一部の当局者は、このようなモデルが米国の長期的な戦略的利益にリスクをもたらすとの見解を示している。

国防総省が国内ロボット企業を資金面で支援

貿易政策に加え、米国政府は資金支援を通じて製造業の国内回帰を推進している。報道によれば、米国戦争省(国防総省)傘下の戦略資本室(Office of Strategic Capital、OSC)は、低コストの融資プログラムを活用し、企業の工場建設と生産拡大のコストを引き下げることで、より多くの民間資本を先端製造業分野に呼び込もうとしている。

関係者によると、OSCは現在、米国のロボット企業であるファウンデーション・ロボティクスおよびスタンダード・ボッツへの融資支援を検討中である。ただし、関連する融資方案はまだ最終決定に至っておらず、今後は民間投資と組み合わせて推進される見通しである。

会議に出席したスタンダード・ボッツの最高経営責任者(CEO)兼共同創業者のエバン・ビアード氏は、米政府がロボット業界の競争の緊急性を認識し、すでに具体的な行動に着手していると述べた。同氏は、政府が国内企業への資金支援を提供するだけでなく、外国の補助金や市場歪曲などの不公正な競争行為にも対処しようとしており、製造業の米国回帰の経済的実現可能性をさらに高めていると指摘した。

国際ロボット連盟(IFR)などの機関が公表した産業データによると、中国は近年、世界最大の産業用ロボット市場となり、製造業の高度化とスマート製造の発展を持続的に推進している。中国企業は近年、産業用ロボット、サービスロボット、ヒューマノイドロボットなどの分野への展開を加速させており、生産能力、市場規模、技術研究開発のいずれにおいても比較的速い成長を維持している。

王君宜
王君宜
関連特集: アメリカ政治