米シンクタンク、フラッシング事件の調査求める

2008/06/12 更新: 2008/06/12

【大紀元日本6月12日】米国ワシントンのシンクタンク「人権法律協会」は6月9日、ワシントンの「ナショナル・プレス・クラブ」で記者会見を開き、中国当局が米国で恐喝・暴行事件を策謀していると指摘し、FBIや、国務省などによる同問題への調査を求めた。冷戦時代に米ソ関係に携わった元外交官や、人権問題を扱う弁護士などが会見で証言した。

記者会見では、ニューヨーク・フラッシングのチャイナタウンで中国当局が雇ったとみられる中国人が脱党応援活動に参加する法輪功学習者を脅迫・暴行するビデオ映像が公開され、中国領事館の彭克玉・総領事が自ら策謀したと発言する電話録音テープも公開された。

米シンクタンクの「ハドソン研究所」の研究主任マイケル・ホロウィッツ(Michael Horowitz)氏は、電話録音テープの信憑性をFBIが確認した後、同領事を国外追放しなければならないと主張した。また、同事件に関与した華人らの法的責任を追及すべきとの見解を示した。

ホロウィッツ研究主任が発言(大紀元)

米国在住の華人・陳朱迪さん(女、48歳)は、記者会見で、中国人の集団に殴打され、「殺す」といった内容の脅迫を受けたと説明した。「ここは中国なのか、米国なのか」「このような事件がなぜ米国という自由の地で発生しているのか」と疑問を呈した。

陳朱迪さんが証言(大紀元)

米国務省で25年間にわたり米ソ関係を主管し、レーガン政権時代に大活躍したマーク・パルマー(Mark Palmer )元大使は、「過去の4、5年の間、私は中国からの恐喝電話を頻繁に受けた。昨年11月のサンクス・ギビング・デーのときは、早朝2時から10時の間に、私は23通の恐喝電話を受けた」と明らかにした。パルマー氏によると、米国のマスコミ、中国問題の専門家、人権団体、多くの米大手企業、一部の市議会議員までもが法輪功問題に関わらないようにと、中国当局から脅しを受けているという。

同大使は、「冷戦時代の旧ソ連すら、米国領でこのようなことをしなかった。史上において前例がない」「中国当局のこの種の行為は、法輪功だけでなく、米国に根本的な脅威をもたらしている」と述べ、FBIや、国務省、政府関連部門による調査を求めた。

「人権法律協会」の理事、人権派弁護士のテリー・マーシュ氏は、「フラッシングでの暴行事件は国家の安全に関わるだけではなく、米国の最も根本的な原則、宗教の自由にも反している」と述べた。

発言するテリー・マーシュ弁護士(大紀元)

「法輪功迫害国際調査組織(WOIPFG)」(本部・米国)の代表・夏一陽氏は、中国当局が海外に住む華人をいかにコントロールしているのかを紹介した。それによると、中国在外公館は所在国の華人団体や留学生、学者組織などを巧みに操り、「活動費」と称して金銭を渡し、スパイ活動を推奨しているという。また、多くの海外にある中国語メディアは、中国当局の宣伝マシーンとなっている。

 (記者・亦平、翻訳・編集/叶子)

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