【大紀元日本12月20日】浙江省舟山市岱山県に位置する鼠浪島で11月30日、現地政府の契約違反を不服とした数百人の漁民らが、封鎖された住居地に戻ろうとした。それに対し、政府当局は武装機動隊と警察犬を出動させ、漁民12人を連行。
中国大陸の最東端に位置する鼠浪島は、漁業資源が豊富な港。約2500人の漁民が島で暮らしていた。07年、鼠浪島で不動産開発を狙った大手企業は、現地政府と契約を交わし島を買収した。当時、現地政府は島の漁民に対し、立ち退きの代償として隣の島に新しい住宅を与える、漁民一人につき1万元の引っ越し代や年寄りに毎月300元の補助金を支給するなどと約束していた。
立ち退きを強要された漁民らは隣の島の約束された住居に引越しした。しかし、そのうちの14棟の建物は、複数の大きなひびが入り、「危険建築で居住できない」と建築検査機関に認定された。また、漁民らは政府が当時約束した引っ越し代や補助金をもらえなかった。新しい住居から出ざるを得ない漁民らは11月30日、元の鼠浪島に戻ろうとしたが、島はすでに当地政府によって封鎖されていた。島に上陸しようとする漁民に対して、機動隊が弾圧した。
「武装機動隊員が150人くらいが来た。彼らは、スタンガンで抵抗する漁民を血まみれになるまで殴った」と漁民は証言。また機動隊は拘留された12人の漁民に「怪我は自ら転んだのが原因」と嘘の証言を強要したという。
漁民たちは、「島を買収した企業は立ち退きの賠償金として漁民一世帯あたり約80万元を現地政府に支払ったが、現地政府は漁民の移転先の建築に賠償金の一部しか使わず、その大部分を不当に横領している」という。
(翻訳編集・楊J)
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