【大紀元日本3月30日】検索結果の検閲を停止するというグーグル社の決定に、中国共産党政権に最も厳重遮断されているメディアとして、大紀元ニュースグループは心から敬意を表したい。
「君子固(もと)より窮す、小人窮すれば斯(ここ)に濫(らん)す」。2000年以上前、孔子は「高貴な者は、苦境な状況下でも乱れることなく、低俗な者は、困った時に混乱してあらゆる悪事を行う」と諭した。金銭の損失や自分の利得の侵害に対しても、常に理念に忠実であることが肝要である。自由はタダで手に入るものではない。得るためには代償が求められる。その代償を自ら請け負って出る草分けの先覚者を、人々は讃えるのだ。
3月22日、グーグル社は中国本土での検索エンジン業務を停止し、ユーザーが香港のサイトに誘導されるように中国サイトを設定した。中国共産党政権の要請に従って検索結果にフィルターをかけるより、中国市場から撤退するという態度をとった。グローバルな大手ネット企業であるグーグルは、同社の理念である「Don’t Be Evil」(邪悪になるな)にふさわしい行動に出たわけだ。
10年前、大紀元ニュースグループが創設されて以来、中国共産党政権が遮断するニュースを常に報道してきた。このため、検閲への協力を停止するというこの度のグーグル社の決定に深く感謝している。
情報の自由は、生命にとって水と空気が大切であるように、現在の社会にとって重要だと大紀元ニュースグループは確信する。人権擁護、平等な取り扱い、民主社会、国民一人ひとりの自由は全て、制御ない情報の流れを通して現実化できる。グーグル社のインターネット検索に対する確固とした立場、検閲のない情報と自由への支持は、全ての中国人だけでなく、世界の全ての人々に対する慈悲の行動であり、その価値は計り知れない。
中国共産党政権は、情報の自由を支援する者への抑圧の手を緩めない。グーグル社は、中国共産党政権に脅かされ、国営メディアに攻撃されている。まさに現在の中国人が置かれている苦境を表わす縮図である。中国共産党政権の抑圧された規則のもとでは、情報の自由を求める人々にとって、 いまだに苛酷な道のりが続く。しかし、歴史的に見て、より広域な情報の自由に向かう動きが逆流することはなく、停止することもない。中国のネットユーザー、大紀元のような独立系メディア、そして国際社会は、中国共産党の抑圧に服従することはない。
グーグル社がその優れた技術をネットの自由化という偉業に捧げることで、制約のないインターネットへの新たな道が切り開かれると我々は確信している。大紀元ニュースグループのスタッフ一同、並びに弊紙愛読者に代わり、情報の自由化を第一義とする仲間にグーグル社を暖かく迎え入れたい。
大紀元。この三文字自体も、中国共産党政権が長年フィルタリングするキーワードとなっている。これからも真実を伝え続け、虚偽を否定するための努力を惜しまず歩んでいきたい。
(2010年3月23日)
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