【大紀元日本4月17日】中国西南地区で続く百年に一度の大干ばつにより、雲南省大理市の青海湖が完全に消失した。これにより、現地の養殖業、漁業および農業の収穫は完全に絶たれ、森林の火災も多発しているという。
大理市祥雲県にある青海湖は現地の住民に「青海月痕」、「母なる湖」と呼ばれている。かつての貯水量は1千万立方キロメートルを超え、13の村落の主要な水源だった。灌漑面積は1・84万畝。青々とした水を称えた美しい湖は、今は干ばつで見る影もない。深刻な水不足に悩む現地の住民を、希望の声国際ラジオ放送局が取材した。
王さん「青海湖が干上がった後、周辺の水もすべてなくなり、飲用水の確保が非常に困難になった。もともと気候調節の作用があったから、これも影響している。現在は、一部の観光業にも影響が出ている。養殖業への影響も大きく、1千万元以上の収入が減った。食料も不足ぎみで、1千万トンのジャガイモの収穫が失われた」
王さんによると、干ばつは多くの森林火災を引き起こしており、特に林業の損失は大きいという。救済措置は遅々として進まず、井戸掘りや水源の探索が急がれると話す。
王さん「林地の火災は深刻で、すでに30回以上は発生している。火災面積も200ヘクタール以上に達し、作物被害は作付け面積の全てにおよぶ。直接の建材損失は8億元以上。飲用水不足に苦しむ人もすでに14・3万人に達している。一部の企業が飲用水や生活用水を供給してくれているが、井戸掘りの資金が不足している状況だ」
祥雲県の羅さんは、農村の様子を次のように話している。
羅さん「(被害が大きいのは)主に農村だ。農作物は枯れ、ジャガイモは全て地面に露出している。この湖は水源から水が流れてきたわけではなく、もともと雨水により湖水が保たれていた湖。でも、雲南省の全地区では半年以上、雨が降っていない」
また、漢方薬材を販売している祥雲市の李さんは、干ばつにより薬材の生産量が減り、仕入価格が高騰したため販売価格を上げるしかないと話す。
青海湖は今年1月8日から貯水量がゼロになり、湖底に堆積した泥が強烈な日差しに晒されて亀裂をつくっている。
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