【大紀元日本2月29日】安徽省合肥市で昨年、男子高校生が交際を拒否された女子高生に重度の火傷を負わせ、傷害罪で逮捕されていたことが明らかになった。親が支局官僚である加害者との間で補償金トラブルが起こったため、女子高生の母親が事件をネットで公表、国内複数メディアが事件を大きく取り上げた。
逆上して火をつけた
陶汝坤(17)は昨年9月、同級生の周岩さん(17)の自宅へ行き、交際を申し込んだが拒まれたために逆上、持っていたライター用ガソリンを周岩さんの上半身にかけ引火させた。周さんは全身3割の皮膚を火傷する重症を負い、一週間の集中治療を施した後、一命をとりとめたという。
国内報道によると、2人がもともと恋人関係にあったが、一方的に加害者が恐喝や暴力を伴う執拗な付きまといをしたたため、慢性的な鬱に周さんを至らせたことや、また転校や休学を余儀なくされたことなどが報じられている。
事件から5カ月過ぎたものの陶汝坤の罪は確定していない。周さんの母親は、安徽省合肥市の会計監査局に勤める加害者の父親・陶海氏が、息子の罪逃れのために働きかけていると主張する。
陶海氏はネットで公開した文章で、被害者と家族に対して「克服しがたい苦痛」と息子の管理不足を謝罪した。また怪我の治療には何でもする、と述べている。現在刑務所内にいる陶汝坤は裁判の最終判決を受け入れると、手紙で家族に回答している。
しかし周さんの母親は異なる事実を微博で主張している。
加害者両親は息子の釈放するための証書に周さんがサインするよう圧力をかけており、さらに医療費の完全補償するという約束も破ったという。
周さんの母親は整形手術などのために280万元を要求しているが、これを陶氏は拒んでいる。陶海氏は既に手術入院費などの33万8千元を支払ったと述べている。
母親は、周さんの世話のために退職を余儀なくされた。周さん家族の生活は、わずか月給1500元の父親の収入で支えられているという。
精神病という逃げ道
有罪判決が下されれば、陶汝坤は10年の禁固刑を科せられると報じられている。しかし最近、加害者側は精神鑑定を行う準備をしていることが明らかにされた。
周さんの弁護士である李智賢氏によると、事件時の陶汝坤の行為には十分に殺人未遂を立証できる証拠が揃っているため、加害者側は精神病を患っていたという理由で減刑と賠償金の減額を主張するだろうと話している。
また加害者は、李弁護士に対して「俺を起訴しても無意味だ、拘留されても3日もすれば出られる」と話したことがあるという。過去の事件も両親が払拭したため、今回の罪についても恐れていないと李弁護士は述べた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。