【大紀元日本6月6日】大手検索エンジン「百度」(バイドゥ)は3日、法輪功を誹謗中傷するために作られた「天安門焼身自殺」の情報を一時解禁した。重慶市元トップの薄熙来氏の失脚で、法輪功弾圧を主導してきた江沢民派が大きな打撃を受けてから、法輪功弾圧の真相が度々検索できるようになった。専門家は「決して偶然なことではない」と述べ、指導部では法輪功弾圧問題を解決する糸口を探り、弾圧を主導した江沢民派と一線を画したい兆候だと指摘する。
2001年の大晦日に天安門広場で男女5人による焼身自殺事件が発生し、当局はすぐに法輪功学習者によるものだと断定し、弾圧の正当性をアピールした。この出来事は江沢民派が捏造した茶番劇だと分析するドキュメンタリー映画「偽火」が一時検索可能になった。
これまで、法輪功や「六・四天安門事件」について、国内の検索エンジンで検索しても、当局に有利な関連情報しか閲覧できなかった。しかし、3月20日と5月30日の2回にわたり、法輪功の公式サイトや弾圧の真実に関する情報などが一時アクセス可能となった。
大紀元のコラムニスト文昭氏は、「一連の情報解禁は偶然なことではない。中共の指導部内部では、法輪功の名誉を回復しようとする動きが確実にある」と指摘した。
一方、海外メディアの報道によると、政権内部からの情報では、最近温家宝首相は指導部の内部会議で法輪功と「六・四天安門事件」の名誉回復を繰り返し提起しているという。
法輪功(ファルンゴン)とは、中国伝統文化の一つである気功の心身健康法である。約20年前から無料で一般に公開普及されてきた。心身の健康に効果が高いことから、一般庶民から政府高官や軍の関係者まで、中国社会の各層で学習する人が爆発的に増え、弾圧直前には、1億人以上が煉功していたと推定されている。当時の江沢民・前国家主席は政権への脅威と受け止め、他の最高指導部のメンバーの反対を押し切って、1999年7月に弾圧を命じた。法輪功の公式サイトは、12年間に及ぶ弾圧によって3400人以上が拷問などで死亡、数十万人は投獄されていると発表した。
天安門焼身自殺とは
2001年、旧暦大晦日の1月23日午後、北京の天安門広場では5人の中国人が焼身自殺を図ろうとしたが、警察に止められたという事件が発生した。
中国国営の新華社通信とCCTVは後に同事件について、「法輪功を習ったせいで精神異常に陥ったため、焼身自殺を図ろうとした」などと結論付けた。同事件を受けて、国民の間では法輪功に対する嫌悪感が瞬く間に広がった。
一方、法輪功は独自調査を経て、焼身自殺を図った5人は法輪功学習者ではないと結論づけ、当時の江沢民政権が弾圧政策を正当化するため、プロデュースした茶番劇であると主張した
新唐人テレビ(本部・ニューヨーク)が後に制作したドキュメンタリー映画「偽火」は、中国国営テレビCCTVが放送した同事件の映像全般を詳しく分析した上で、数々の不審の問題点を割り出した。
一方、CCTVはその後、事件の映像を再放送する際、「偽火」が指摘した疑惑のシーンを全て削除した。
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