【大紀元日本10月24日】香港政論誌『動向』10月号によると、江沢民は今年の「建国記念日」10月1日のおよそ1~2カ月前、最高指導部に対し、6条の提案を突き付け、自らと身辺への諸責任追及を行わないよう懇願したという。
第1、2条は、鄧小平の死去により、自ら政権の全主導権を握った1997年以降の指導部政策・方針を覆さず、問題、過失等について、「原則上、再評価・判断をしない」と求めているという。
もっとも注目されているのは第3条。「当時、政策・決議の推進、執行過程で生じた問題、挫折及び代償を、原則上、個人ではなく、指導部全体が責任を背負う」と記したという。中国問題専門家らは、江沢民が最も恐れている、1999年に発動した法輪功弾圧の責任追及から逃れるため、と解説した。
第4、5、6条は、引退した指導部高官とその一族の汚職問題に関する内容だという。高官に関しては、引退時に党がすでに評価を下したとの理由で、「再調査する必要がない」とし、その一族については、「一定の時間の猶予をもって内部で処理し、原則上、刑事責任を追及しない」と求めている。
「公然の秘密である息子たちの汚職問題への情状酌量を乞うているのは明白だ」と専門家は言う。
同誌によると、この「6条提案」を議論するため、中国共産党の最高意思決定機関「中央政治局常務委員会」は2回ほど会合を開いたが、意見がまとまらないため、いまは一時放置されている。
一方、党員の腐敗を監督する共産党中央規律検査委員会の公式サイトは13日、「政権引退=『無事着陸』の夢から目覚めよう」と題する文章を掲載し、「正義は遅れてやってくることはあるが、欠席することはない」などと汚職取締りには時効がないことを強調した。「習近平体制の同6条提案への反応であろう」との見方もある。
(翻訳編集・叶子)
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