日本の学校の入学式はたいてい、1年に一度だけ、春に行われる。そのため、早生まれの子は少し不利だと感じるかもしれない。一方、北欧デンマークの多くの小学校では、年に4回、入学できる機会が設けられている。同国の調査では、入学時の年齢と学校での成績に大きな関係性があると報告されている。
デンマークも以前は、年に一度だけ、8月に入学式を開いていた。しかし、早生まれの子供とそうでない子供とでは、教育上大きな差が生じていることが判明したいという。
デンマーク国立社会福祉研究所(SFI)の調査報告によると、小学校低学年では、同学年で年齢の高い子供ほど、学校の成績が良好という結果となり、子供が入学する年齢と学校での成績に大きな関係があることが分かった。
その後、デンマークでは、子供の年齢に合わせて年4回、入学機会を与えるシステムを多くの小学校が導入。子供が6歳の誕生日を迎えてから、遅くても3カ月以内に入学できるということになる。
デンマークで2番目に大きな都市オーフス市では、いくつかの学校が2008年から年4回入学制度を取り入れてきた。それだけでなく、学生の学習能力とコミュニケーション能力を高めるため、5歳から9歳までの異学年の「混合クラス」も導入している。
大きい子供と小さい子供のペアを作っている混合クラスもある。小さい子供は大きい子供から多くを学ぶことができ、大きい子供は小さい子供の面倒をみることで様々な能力を身につけることができる。しかし、一クラス28人の混合クラスで、生徒全員に目が行き届くよう2人の担当教員が必要だという。
(翻訳編集・山本アキ)
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