米科学誌「サイエンス・アドバンス(Science Advances)」の伝えた最新研究によると、鉱石のダイヤモンドは、既存のデジタルデータ保存容量に比べて、より膨大なデータを長期保存できると発表した。
技術研究者は、約0.5ミリの幅、紙一枚くらいの薄さのダイヤモンドに、DVDの数百倍ものデータ情報を保存することができるとし、その容量は将来的にDVDの100万倍以上になると推計している。
保存の仕組みは次のようなもの。ダイヤモンドには多くのキズがあり、その中に少量の窒素原子が含まれている。微視的構造では「窒素点欠陥」という欠陥的空間があり、研究者らは情報をレーザーによって電子化し、これらの空間に保存させることができるという。
米紙「ニューヨーク・タイムズ」のインタビューを受けた、ニューヨークシティ大学の研究者ジェイコブ・ヘンショー(Jacob Henshaw)氏は、「DVDは2Dであることに対して、ダイヤモンドの保存技術は3Dのようだ」と分析した。つまり、DVDは一面しかないが、ダイヤモンドは多面的な構造であるため、複数の空間でデータの保存が可能だという。
また、DVDを繰り返して使用すると素材が老化するため、寿命は5〜10年。一方、ダイヤモンドに存在する欠陥的空間は、永遠に変わることがないため、データ情報は消えることもないとヘンショー氏は主張する。
ヘンショー氏は、「ただ、直射光線がダイヤモンドにあるデータを破壊する可能性がある」とし、「(情報が保存された)ダイヤモンドを身につけて歩くことは避けるべきだ」とユーモアたっぷりに注意を促した。
(翻訳編集・豊山)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。