[ワシントン 19日 ロイター] – 「グローバル化で米国の雇用が奪われた」と訴えて2016年の大統領選を制したトランプ大統領が、グローバル主義の祭典である世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)に出席する。
複数の側近によると、トランプ氏の顧問の間では、ダボス会議出席に反対する声も上がったが、トランプ氏は米国の経済成長と株高をアピールしたいとして、顧問の反対を押し切って出席を決めたという。
現役の米大統領がダボス会議に出席するのは2000年のクリントン大統領以来。
政府高官によると、トランプ氏は、ダボス会議で米国の規制緩和と減税に触れ、各国に対米投資を呼びかける見通し。持論の「米国第一主義」も強調し、より公正で互恵的な貿易の実現を訴えるという。
トランプ氏は大統領選中の2016年6月28日、「政治家に献金する金融エリートはグローバル化で非常に裕福になった。だが、グローバル化は、数百万人の労働者に貧困と心痛をもたらしただけだった」と発言している。
同氏は今も反グローバル主義を掲げているが、自身が「不公正」と指摘する貿易慣行の修正には手間取っている。
ドイツのメルケル首相とフランスのマクロン大統領も同会議に出席予定。両首脳は気候変動に関する国際的枠組み「パリ協定」やイラン核合意を巡って、トランプ氏と対立しており、「米国第一主義」を批判するとみられる。
ホワイトハウスによると、トランプ氏はダボスでメイ英首相と会談する予定だ。
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