安倍首相は中国の李克強総理の北海道視察に同行した。官房副長官によると、11日のトヨタ視察の際、李総理は知的財産権の保護をしっかりと行うと明言したという。
李総理は自動車トヨタの苫小牧工場を訪問し、安倍首相ほかトヨタの豊田社長も同行した。最新コンセプトカー「e-パレット」、水素で走る燃料電池車「ミライ」、自動運転などの説明に聞き入った。
訪日日程中、唯一の地方視察に選ばれた北海道。年間50万人以上の中国人観光客が訪れ、人気ドラマの舞台となるなど、中国でも知名度が高い地域だ。李総理の訪問は、さらなる経済的な結びつきを強化する狙いがあるとみられている。
苫小牧ののち、世界最大規模といわれる恵庭市にあるトマト栽培施設を訪問。李総理は、日本のコメなど農産物の輸入拡大についても言及した。環境に配慮した日本の先端農業技術に関心を寄せている。
首相官邸によると11日、李総理は新千歳空港から帰国の途に就いた。今年は日中友好条約締結から40年。安倍首相は、8年ぶりの中国総理の訪日で直々に北海道に赴き、札幌市での日中知事省長フォーラムに出席し、各地視察など多くの時間を費やした。日中の関係改善を内外にアピールした格好だ。
(編集・甲斐天海)
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