男子ゴルフ米国ツアーメジャー第1戦、第85回マスターズ・トーナメントは11日、米ジョージア州オーガスタのオーガスタ・ナショナルGCで最終ラウンドが行われた。最終組で出た松山英樹(29)が優勝を決めた。日本男子初、アジア勢で初のメジャー大会制覇を成し遂げた。
松山は最終ラウンドで、2位のウィル・ザラトリス(米)とは4打差の単独首位でスタートした。15番では池に入れてボギー、16番、18番でもボギーを記録したが、最終成績は4バーディー、5ボギーの73、通算10アンダーで優勝した。2位とは一打差で逃げ切った。
男子ゴルフにおける4大メジャー選手権(マスターズ・トーナメント、全米オープン、オープン選手権、PGA選手権)で、日本人の過去の記録では、1980年の青木功氏のマスターズ準優勝、2017年の同大会で松山が記録した同じく準優勝が最高だった。
菅義偉首相は12日午前、首相官邸で開かれた記者会見で、松山選手の優勝についてコメントした。「本当に素晴らしかった。新型コロナウイルス(感染の流行)が長引くなか、日本中に勇気と感動を与えてくれた」と述べた。
日本ゴルフツアー機構(JGTO)の青木功会長も祝意を表明している。「ヒデキ、おめでとう。そしてありがとう」と題したコメントをJGTPは発表した。下記がそのコメント。
「2011年のマスターズでは、松山選手が渡米する直前に東日本大震災が起こり、日本の国民が大きく傷ついている時に、見事ローアマチュアに輝き、特に被災した方々に大きな勇気を与えてくれました」
「そして今回、新型コロナウイルスの世界的な拡大によって、日本国内においても様々な制限がされ、国民の皆さんの気持ちが落ち込んでいる状況の中でのマスターズ優勝ということで、本当に多くの方々に希望を与えてくれたと思います」
「マスターズの優勝にたどり着くまでには、我々には計り知ることのできない、血のにじむような努力を積み重ねてきたことと思います」
「今回の優勝は、特にゴルフ界の将来を担う子供たちに大きな夢を与えてくれたに違いありません。そのような将来のプロゴルファーのためにも、松山選手の持っている心の強さ、忍耐力、技術の高さを、これからもいかんなく発揮し、披露してくれることを願っています」
(佐渡道世)
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