中国最大の軍事動画を扱うウェブサイト「中国軍視網(軍事TV)」は26日、チベット自治区での軍事訓練の映像を公開した。10つのチベット軍区旅団はチベット高原の標高4500メートルを超える地域で、全時間帯における実弾演習を行ったという。
昨年8月29日、中印両軍は係争地でつかみ合いの乱闘が発生した。インド国防省は、中国人民解放軍(PLA)が挑発的な軍事行動を行ったと発表した。
「環球時報」など中国公式メディアも今回の演習を報道した。人民解放軍は高原での作戦能力を示し、中国国境やチベット地域の安定を維持する決心を表明したという。
環球時報によれば、今回の軍事演習では、15式軽戦車などの最新兵器が投入され、多数の部隊の参加や多様な戦術・作戦が展開されたことが大きな特徴と匿名を希望する中国の軍事専門家が述べたという。
昨年6月以降、中国はチベット軍区で何度も実弾演習が行われている。公式声明では対象国の名を挙げていないが、軍事演習の抑止効果を図っているのが明らかだ。
7月27日、中国共産党最高指導者、習近平総書記は初めてチベット自治区を視察した。習氏は地元幹部との会見での演説において、「国を治めるには国境を治めなければならない。国境を治めるにはまず、チベットを安定させなければならない」と述べた。
習氏のチベット視察の前日、黄河流域の中央部に位置する河南省で大規模な洪水が発生した。にもかかわらず、中印衝突から1年後にチベットを視察したことに、米国に歩調を合わせるインドをけん制しようという中国側の狙いがあるとの見方が出ている。
(翻訳編集・蘇文悦)
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