チベット人権団体によると、8月22日、200人以上の軍人と9台の軍用車両が、四川省カンゼ・チベット族自治州石渠県温波鎮に進駐し、寺院と民家を家宅捜索し、50人以上を逮捕した。そのうち19人が僧侶である。チベットの精神的指導者であるダライ・ラマの肖像画を所持していたためだとみられる。米国営放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が報じた。
家宅捜索は22~24日まで続いた。中国当局は逮捕の理由を説明していない。逮捕者はチベットの精神的指導者の肖像画を携帯電話に保存したり、インターネットに載せたり、自宅や寺院の祭壇に飾ったりしていた。
25日、当局は住民全員を集め、ダライ・ラマ肖像画の所持、携帯電話による「敏感な情報」の送信などを禁止すると通達した。
人権団体の情報筋によると、今年3月、当局は同様の捜査活動を行い、ダライ・ラマの肖像画を持っていたとの理由で何人かを逮捕した。
ダライ・ラマ14世が1959年に中国からインドに亡命してから、中国政府はチベットで抑圧的な支配を実施してきた。
米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、今回家宅捜索の対象となった寺院や村で、当局は携帯電話や固定電話の盗聴器、カメラなど監視装置を設置したほか、私服警官や工作員を配置し、常時、寺院や民家の捜査を行っている。
チベット人権団体に寄せられた匿名情報では、逮捕者の家族や友人は拘置所を訪れ、食べ物や衣類の差し入れ、面会を求めたが、拒否された。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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