南アフリカ、コバックス初配布の中国製ワクチンを拒否

2021/08/31 更新: 2021/08/31

南アフリカは、世界保健機関(WHO)が主導するワクチン分配の国際枠組み「COVAX(コバックス)」から配布された中国製ワクチンの受け取りを拒否したことがわかった。ロイター通信はWHOの文書を引用して報じた。

1億回分にのぼる今回の配布はアジアにも出荷される。

WHOの7月29日付の文書によると、今回出荷されるのは中国のシノバック・バイオテック(科興控股生物化学)製および中国医薬集団(シノファーム)製それぞれ5000万回分ずつで、60カ国に配布される予定となっている。

うち3分の1は、アフリカに振り分けられる予定となっている。

250万回分のシノバック製ワクチンが割り当てられている南アフリカのNicholas Crisp保健副大臣は「デルタ変異株に対する有効性について十分な情報がないほか、エイズウイルス(HIV)感染者に対するデータがない」とし、同国は中国製ワクチンを受け入れなかったと明かした。

また、800万回近くの中国製ワクチンを割り当てられたナイジェリアは、シノファーム製ワクチンを承認したものの、それを数あるワクチンの中における「使用可能な選択肢」としてリストにしたに過ぎない。

WHOと共同でコバックスを主導するGAVI(途上国のワクチン普及を支援する国際組織)のスポークスマンはロイターに対し、一部の国が中国製ワクチンの受け入れを拒否していると明かした。拒否の意思を示した国は、今回の配布先に含まれていないという。

アフリカのほかに、アジアも中国製ワクチンの主要な供給先であり、2500万回以上割り当てられる予定となっている。うち、約1100万回分のシノバック製ワクチンはインドネシアに配られる。

シノバック製のワクチンを積極的に接種してきたインドネシアでは、複数の医師が接種後、感染し死亡した。同国は医療従事者を対象に米モデルナ製ワクチンによる3回目の追加接種を決定した。

ブラジルとチリでも同様の対策が採用されている。

ロイター通信は、中国製ワクチンの有効性に関する懸念が広がるなか、WHOは依然として中国の「ワクチン外交」を促進していると指摘した。

(翻訳編集・李凌)