6日、ロシアのプーチン大統領のインド訪問に合わせ、両国にとって初となる外交・防衛関係閣僚会合(2+2)を開催した。防衛協力強化で合意し、さらにインドにおけるロシア製自動小銃の共同生産についても協議した。
会合にはロシアのショイグ国防相、ラブロフ外相、インドのシン国防相、ジャイシャンカル外相などが参加した。
ジャイシャンカル外相はアフガニスタンの混乱などに言及し、中央アジアや西アジアではテロリズムや過激主義が広まっていると指摘した。また、地域の海上交通の安全は両国共通の懸念事項であると述べた。
シン国防相は名指しを避けたが「パンデミックや隣国の過剰な軍備拡張、そして2020年夏ごろから始まった北部国境に対する挑発的な攻撃は、いくつもの課題を投げかけた」とインドに向けられた中国共産党政権の脅威に言及した。
ロシアのショイグ国防相は「両国の外交・防衛部門の対話は、相互の信頼関係と世界および地域の安全保障に大きく貢献すると確信している」と発言した。
ラブロフ外相は「ロシアとインドは平和と安全保障に関する多くの問題について非常に似た見解を持っている」と語った。
双方はインド軍の新しい銃器として、ロシアが開発した自動小銃AK-203を採用しインド国内で60万丁あまりを生産することでも合意した。この新式の銃器は寒冷地でも使用でき、北部の高原地帯での使用が見込まれている。
インドが2018年に購入契約したロシアの最新地対空ミサイル防衛システムS-400を導入することに対し米国は制裁を示唆しているが、ラブロフ外相は「インドの友人からは、主権国家であるインドがどこから武器を購入するのかは自らが決定すると聞いている」とけん制した。
インドのシュリングラ外務次官は同日、S400について「移送は今月始まった」と述べ、移送計画の実行を初めておおやけにした。高性能レーダーや追跡装置を備えたS400のインド配備について、米国は機密情報がロシアに漏洩するおそれがあると懸念している。
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