米連邦通信委員会(FCC)は25日、中国通信大手の中国電信(チャイナテレコム)など中露3社を安全保障上の脅威と見なす企業リストに加えたと発表した。中国共産党との結びつきが指摘される華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)なども同リストに載っており、一段と締め付けを強める構えだ。
ウイルス対策ソフトを手がけるロシアの企業カスペルスキーと中国移動(チャイナモバイル)もリストに追加された。今後、米政府の補助金を受ける通信会社などは、3社の製品を購入することが禁じられる。子会社と関連会社も対象となる。
FCCは声明で3社は「受け入れがたいリスクをもたらすと判断した」と理由を述べた。また米国の通信ネットワークを強化する取り組みの一環だと説明した。
FCCの決定を受け、カスペルスキーは26日の声明で「技術的な評価ではなく政治的な判断」と反発を示した。
米政府は2017年、サイバー攻撃などに悪用される恐れがあるとして、政府機関によるカスペルスキー製品の使用を禁止していた。
米政府はこれまでにチャイナテレコムの事業免許の取り消しを決めたほか、チャイナモバイルの参入申請を却下するなど、中国企業の通信機器の排除を進めている。
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