ロシアのウクライナ侵攻により、ウクライナから国外へと避難した難民の数が350万人を超えた。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のデータで明らかになった。難民の9割が女性と子供であり、人身売買の危険性が指摘されている。
ウクライナ難民の人数は24日時点で355万人となった。行き先はポーランドが最も多く、211万人を超えた。他にはルーマニアが約54万人、モルドバが約36万人、ハンガリーが約31万人となっている。
国連児童基金(UNICEF)は19日、人身売買業者は大規模な人口移動に伴う混乱に乗じて活動すると指摘、ウクライナから避難する約150万人の児童は人身売買と搾取といった高いリスクに晒されていると警告した。
世界的な人の移動の問題を専門に扱う国際機関「国際移住機関(IOM)」は21日、調査によりウクライナの国内避難民が約648万人に達したと報告した。調査は3月9日から16日にかけて行われた。
IOM事務局長のアントニオ・ビトリーノ氏は「戦争によって故郷を追われ苦しんでいる人々の数は想定されうる規模をはるかに超えている」と述べた。
UNHCRは18日、国内外への避難民のほか、約1300万人が戦火の影響下にある地域で生活しており、人道支援と保護を必要としていると明らかにした。
戦闘が激化する地域に取り残された住民も多く、生活に不可欠なインフラが途絶したことにより食料や飲用水の不足に見舞われているという。
ウクライナの人口は約4200万人で、およそ4分の1が国内外へ避難している。その中には在留外国人18万6000人も含まれている。
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