[ブチャ(ウクライナ) 3日 ロイター] – ウクライナは3日、ロシア軍が撤退した後の首都キーウ(キエフ)近郊のブチャで民間人とみられる多数の遺体が見つかったことについて、ロシアによる「大虐殺」だと強く非難した。欧米各国からは、対ロ制裁をさらに強化すべきだとの声が高まった。
ウクライナの検察当局は3日、ブチャを含むキーウ近郊の複数の地域で計410人の遺体を発見したと明らかにした。ブチャの市長は、ロシア軍の支配下で住民300人が殺害されたと述べた。
ゼレンスキー大統領は、米CBSの番組でロシア軍による「ジェノサイド(集団殺害)だ」と批判した。
ウクライナのクレバ外相はツイッターへの投稿で「ブチャの虐殺は意図的だった」と強く非難。ロシアによる戦争犯罪の証拠を集めるよう国際刑事裁判所(ICC)要請したと明らかにした。
ブリンケン米国務長官は、殺害された人々の映像は大きな衝撃だと述べ、戦争犯罪に対する責任を追及する必要があると強調した。
グテレス国連事務総長も映像に「大きな衝撃」を受けていると述べ「独立した調査によって、説明責任がしっかりと果たされることが不可欠だ」と指摘した。
ドイツのランブレヒト国防相は、欧州連合(EU)がロシア産ガスの輸入禁止を議論すべきだと主張した。
一方、ロシア国防省は殺害された人々の映像や写真は「仕組まれたパフォーマンスだ」と非難している。
戦闘は3日も続き、ロシア軍は南部オデーサをミサイルで攻撃し、石油精製所を破壊したと発表した。オデーサ市議会は重要なインフラ整備が破壊されたと明らかにした。
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