中共ウイルス(新型コロナ)の感染拡大で都市封鎖が続く上海市では、住宅地などを視察する孫春蘭副首相に住民らが強い不満をぶつける動画がネット上に投稿された。
中国メディアによると、孫副首相は2~8日までの日程で上海市を視察した。副首相は上海市政府の高官に対し、指導部のゼロコロナ政策を「躊躇せず」「着実に実行する」よう指示した。
SNS上に掲載された動画によると、孫副首相らが上海市黄浦区の住宅地を視察していた際、周りの高層マンションなどから「食料品が底をついた」「このままでは飢え死にする」と叫び声が相次いだ。これらの叫び声に副首相は反応せず、直接横付けした専用車に乗り込んだ。
孫副首相は今まで、国内各地の防疫状況を視察・監督してきた。SNS上の投稿によると、3月末、副首相が感染急拡大の吉林省吉林市の住宅地を視察した際、上海と同様に吉林市民も「もう食べる物がない」と叫んで不満をあらわにした。
2020年3月、孫副首相が視察で武漢市の団地を訪れた際にも、住民らは「全部ウソだ」「私たちは値段の高い食材を買わされている」と叫んだ。当時、この動画は中国国内で拡散され、海外メディアにも報道された。
上海市政府は3月末に都市封鎖を始めた。市は市民に自宅からの外出を禁止し、地下鉄やバスなどの交通機関を停止したうえ、スーパーや店舗の営業も許可していない。封鎖解除のめどは立っていない。
ネット上では「都市封鎖前に貯めた食料品が底に尽きそう」「(区政府などからの)配給物資は1回しかもらっていない」などと不満を強めている。
(翻訳編集・張哲)
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