領空侵犯の恐れがある航空機に対する自衛隊機の緊急発進(スクランブル)回数は、2021年度に1004回を記録し、過去2番目の多さとなった。防衛省が15日に明らかにした。中国軍は情報収集機を沖縄周辺に飛行させるなどして活動を活発化させており、同省は警戒を強めている。
防衛省によると、緊急発進の回数は前年度比264回増えており、過去最高を記録した2016年度の1168回に次いで過去2番目に多い回数となった。緊急発進回数の対象国別の割合は、中国機約72%、ロシア機約26%だった。
中国機に対する緊急発進回数は722回であり、2016年度の851回に次いで過去2番目に多い回数となり全数を押し上げたと防衛省は分析する。ロシア機は前年度と同水準だった。
岸信夫防衛相は同日の会見で、中国軍の情報収集機が複数回にわたり沖縄本島と宮古島の間を通過したと指摘。そのほか、昨年11月に中国軍のH-6爆撃機とロシアTu-95爆撃機が日本周辺を共同飛行したこと、12月に中国海軍の航空母艦から艦載戦闘機が発艦したこと、そして新型の無人機の飛行といった特異な飛行があったと述べた。
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