米下院は4月27日、中国によるロシアの制裁逃れ支援を調査するための「習近平の妨害と破壊行為を評価する法案(Assessing Xi’s Interference and Subversion Act)」を、394対3の賛成多数で可決した。
同法案はアンディ・バー下院議員(共和党)によって提出された。頭文字から「(悪の)枢軸法案(AXIS Act)」とも呼ばれた。
法案は米国務長官に対し、法案成立後30日以内に、ウクライナを侵攻したロシアに中国政府が支援したか、またロシアの制裁逃れに協力したかについて調査報告書を議会に提出することを求める。さらに、国務長官は3カ月ごとに調査報告書を提出する必要があると定める。
バー議員は27日の下院本会議で「中国共産党とロシア政府の同盟関係は新たな『悪の枢軸』であり、米国とルールに基づく国際秩序に脅威を与えている。われわれは立法者や国民に明示するために、中露間の協力関係に関する完全な調査報告書を必要としている」と述べた。
ディーン・フィリップス下院議員(民主党)は、ロシアのウクライナ侵攻が始まって以降、中国政府は未だにロシアを非難していないと指摘した。議員は、中国政府はウクライナ情勢に関するロシア側のプロパガンダや虚偽情報の流布にも協力し、ロシアがウクライナに軍事侵攻した根本的な原因は米国にあると宣伝していると糾弾した。
法案は上院で審議される予定。上院で可決すれば、バイデン大統領の署名を経て成立する見通し。
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