現在、疫病と死が津波のごとく中国各地に広がっている。各地の病院には遺体が積み上げられ、火葬場も飽和状態だ。中国当局はこの深刻な感染状況と死亡者数を極力隠蔽しようとしており、発表された感染症データは実態と離れているとの批判が高まっている。
法輪功の創始者・李洪志氏は「中国共産党は3年以上にわたって感染状況を隠蔽してきた。中国では疫病によってすでに4億人が死亡した。この疫病の波が終わるころには中国では5億人が死亡するだろう」と述べた。
李洪志氏は「前回の重症急性呼吸器症候群(SARS)の時にも、中国で2億人が亡くなった。長年を経て人口減少に気づいた中国当局は直ちに二人っ子、三人っ子へと制限を解いた」と語った。
長年にわたり李洪志氏は中国で疫病が災いをもたらすことを警告し、救済の道を示してきた。李氏は詩の中で「中共邪党から遠く離れて」、「早く真相を探して」と述べている。
感染拡大の最中、中国のSNS上は家族や友人の死を悲しむ声で埋め尽くされた。海外メディアも中国当局の情報を疑問視しているが、正確な情報を得る術はない。中国当局は新型コロナウイルス関連死を極端に狭く定義し、死者数はゼロや1桁にとどめてきたが、14日には6万人と修正した。
中国研究者で軍事専門家であるベン・ローセン氏は5日付のオンライン雑誌ザ・ディプロマットで、「中国人は大躍進以来最大規模の大量死事件に直面しているかもしれない」と指摘した。
1958年から1961年の毛沢東による大躍進政策は飢饉をもたらし、およそ2000万人以上が餓死した。しかし当局は死者の統計を出さなかった。ローセン氏は「不吉な類似点だが、今日の習近平政権も新型コロナの統計データを出すのをほぼ放棄している」と述べた。
在米中国語雑誌・北京之春の名誉編集長、胡平氏は米政府系ボイス・オブ・アメリカ(VOA)に対し、中国当局が好んでよく使う「撹乱策」について指摘した。
「どうせ嘘をつくなら、いっそのことより大きな嘘をついたほうがいい。嘘が大きければ大きいほどいい。なぜならばその嘘が一般人の想像を超えるレベルになれば、一般人は真実のデータを推測する時、想像力が制限される。その結果、低く見積もってしまう」
「中国当局も自分たちの出した数字を信じる人がいないのを知っている。彼らはそもそも信じてくれるのを期待していない。彼らはただ、お茶を濁して撹乱したいだけ。死亡統計が誰にもわからないよう『迷宮入り』すれば、目的の一部は達成するのだ」と胡氏は述べた。
米紙ワシントン・ポストは9日、米衛星運用会社のマクサー・テクノロジーズが撮影した中国の火葬場や葬儀場の衛星写真を分析し、北京や南京など6都市の火葬施設は非常に忙しく稼働していると報じた。
南京で遺体運送をするドライバーはワシントン・ポストの取材に対し、「数十年も霊柩車を運転しているが、こんな光景を見るのは初めてだ」と話した。
上海のある葬儀社の職員は昨年12月28日、大紀元の取材に対し「うちでは朝8時から整理券を出し始めるが、今や毎日4、5時間の行列が出来ている。整理券が手に入らなかった人は後日出直すことになる。以前は一日の火葬数が90体(遺体)が限界だったが、今では1日に400〜500体だ。職員は残業に追われている」と明かした。
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