米国の医師が、メッセンジャーRNAである新型コロナワクチンの接種と後遺症等の関係を強調する新しい研究結果を指摘し、接種中止を呼びかけている。
ルイジアナ州を拠点に新型コロナやその他の健康問題の研究を行っている医師、ジョセフ・フレイマン氏は、新しい臨床試験でワクチンの被害より効果が大きいと証明されるまで、ファイザー社とモデルナ社の新型コロナワクチンの投与を停止する時期が来ていると述べている。
ワクチンの臨床試験の再分析を含む新しい研究は、ワクチンの被害より効果が大きいかどうかの懸念を生じさせると、医師は述べている。
「集団や高リスクのグループにおいて、有益性が有害性を上回ると確信する人はいるだろう。しかしその主張を裏付ける証拠は見当らない」とフレイマン氏はエポックタイムズに語っている。「潜在的な有害性を支持する証拠があるとも言えず、すべてが不確実だ。結果を考えると、我々は、被害より効果が大きいのか、明確にする必要があるので、臨床試験以外で人々に(ワクチンを)与えるべきではないと信じている」
「その疑問に答えることができるのは、ランダム化比較試験(評価の偏りを避け、客観的に治療効果を評価することを目的とした研究試験の方法)だけだ」と彼は付け加えた。
ファイザー社とモデルナ社は、コメントの要請に応じなかった。
この注射を認可し、ワクチン接種の推進を中止しない米国食品医薬品局(FDA)も問い合わせに応じなかった。
データ
フレイマン氏は、オリジナルのファイザーとモデルナの臨床試験を再分析する研究を主導した。彼と彼の同僚は、査読を経て発表された研究で、ワクチン接種者は重篤な有害事象のリスクが高いという結論を出した。
これはデータポイントの1つだ。もうひとつは、ワクチンに起因する可能性があるが、さらなる研究が必要な有害事象の特定である。FDAは2022年12月、ファイザー社のワクチンが高齢者の血液凝固に関連していることを明らかにした。エポックタイムズが入手した記録によると、事実上すべての米国人にワクチンを推奨している米国疾病管理予防センター(CDC)は、調査の結果、他にも数百の有害事象を発見している。
死に至る可能性のあるいくつかの深刻な問題が、ワクチンとの因果関係について証明されている。その中には心筋炎や心臓の炎症も含まれる。
米国の保健当局は、心筋炎と関連する心膜炎の深刻さを繰り返し軽視してきた。しかしワクチン接種後に自宅で急死した25人の死を調査したドイツの研究者は、5人についてワクチン接種以外のあらゆる可能性のある原因を除外した。彼らはその結果を、査読を経て2022年末に研究論文で報告した。
「ワクチン接種後1週間以内に他の原因で心筋炎を起こすことは考えにくいので、これは基本的にワクチンによる心臓突然死の決定的な証拠です」とフレイマン氏は述べた。
フレイマン氏はまた、パンデミックの間、超過死亡率、すなわちすべての原因による死亡が増加しており、その急増はワクチンの導入と相関していることにも言及した。ワクチンが超過死亡を引き起こしたのではないかもしれないと同氏は言うが、しかし、英国のノーマン・フェントン教授とマーチン・ニール教授を含む何人かの研究者は、「データを調査し、ワクチンが少なくとも一部の超過死亡に関係している証拠を発見した」という。米国当局は、死亡者の一部は新型コロナによるものかもしれないと述べている。
当初の考え
ワクチンが導入された当初、フレイマン氏は新型コロナのリスクが高い高齢者や、重い基礎疾患を持つ人に接種を推進した。同氏は、年齢に関わらずワクチン接種を勧めなかったが、若い家族には接種するのが良いかどうかわからないと言った。
フレイマン氏はまた、2021年の前半ではワクチンが入院数を減少させた可能性が高いとし、同年6月まで自分の病院でワクチン接種者を1人も見なかったと振り返っている。
彼と他の科学者たちは、ワクチンを接種した人は深刻な問題を引き起こす危険性が高いことを発見したときに考えを変え、健康な人の間では効果より被害が大きいという立場をとった。
さらに、オミクロンは危険性が低く、ワクチン免疫を回避する可能性が高いという新たな証拠が出たので、フレイマン氏は高齢者やその他の病人でも被害より効果が大きいのかについて疑問視している。
「私は、ワクチンから最も恩恵を受ける立場のグループにいるが、それでも、効果より被害が大きい可能性があると見ている」と述べた。
標準の低下
ワクチンの臨床試験データは入手しにくく、特にワクチンメーカーが実施しない試験については、時間の経過とともに試験の基準が下がってきている。
FDAは、大人と同様の抗体反応を引き起こすという免疫ブリッジングを活用した試験データに基づいて、子供への接種を許可した。しかし、オミクロンとその亜種に対する予防効果が低いという理由で作られた新しい2価ワクチンについては、臨床データはおろか、抗体測定値さえも全く提供されてなかった。数カ月経過した今でも、そのデータは公開されていない。
いくつかの観察研究では、ブースターは感染に対する防御力は低く、入院に対する防御力は少なくとも初期の頃については確実にあると推定されている。一般的には、ランダム化比較試験の方が優れていると考えられている。
フレイマン氏は、ワクチンを撤回し、米国当局がワクチンメーカーを訪ね、パンデミックの変化した力学に照らして、効果より被害が大きいことを証明するよう薦めている。
その他の呼びかけ
一方、デンマークなど一部の国では、特定の集団へのブースターショットを中止している。一方、米国で圧倒的に多く接種されているモデルナ社やファイザー社の注射の中止を求める専門家も増えている。
その中には、副作用の証拠の増加により2022年にワクチンに反対した英国の医師、アッセム・マルホトラ博士も含まれている。マルホトラ氏が引用したのは、死亡率や重症化の減少を示さなかったモデルナ社やファイザー社のデータと、フレイマン氏の研究である。
メリーランド大学のピーター・ラミー・センターで政策と研究を担当するリンダ・ワスティラ氏は、この研究とワクチンの有害事象報告システムから、フレイマン氏の意見に賛成であると言う。このシステムには、数十万の被害者に加えて、数千のワクチン接種後の死亡例が報告されている。
「私はデータサイエンティストですが、これらのデータが急速に集まり、無視できないワクチン被害の恐ろしさを描き出していることに圧倒されている」と、ワスティラ氏はメールでエポックタイムズに語った。
少なくとも、CDCとFDAが特定した安全性が綿密に調査されるまでは、ワクチンを直ちに市場から撤去するよう、ワスティラ氏は呼びかけた。
「そうしなければ、FDAやその他の政府機関がワクチン接種を押し付けることは、何百万人もの人々を有害事象や死の危険にさらすだけでなく、私たちを守るはずの監督機関への不信感を急速に広める」と彼女は言った。
フロリダ州公衆衛生総局の長官ジョセフ・ラダポ博士のように、健康な若い男性など特定の人々には、一つ以上の副作用のリスクが高く、すでにリスクが少ない病気に、ほとんど効果を得ることができないため、ワクチン接種に反対する専門家もいる。それでも、ホワイトハウスの新型コロナ対策のコーディネーターであるアシシュ・ジャー博士をはじめ、すべての人へのワクチン接種を支持する専門家も存在する。
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