映画ヒット作上映会、東京で満席 感動ストーリーに観客「子供に見せたい作品」

2023/06/01 更新: 2023/06/01

国際映画祭で数々の賞に輝いたヒット作『夢 シルバースクリーン』のプレミア上映会が5月31日、カナダより出演俳優を迎え盛大に行われた。映画界の闇に心砕かれ、どん底に落ちた女優が一冊の本と出会うことで再び立ち上がる過程を描いたストーリーは観客の心を掴み、来場した議員や評論家は感動の胸中を熱く語った。

主演女優のリア・フェンさん(左)とアリサ・ジェンさん(右)(新世紀スタジオ提供)

石橋林太郎衆議院議員は「今日は本当に素晴らしい映画を見させていただきました。キャストの皆様が舞台に上がられるのを見て、一気にこの会場が華やかになった」と笑顔で語った。観客席からは大きな拍手の波が沸き起こり、文京シビックセンターの会場は熱気に包まれた。

主役女優のアリサ・ジェンさん(米Golden Picture国際映画祭ベスト女優賞)は「日本の方の礼儀正しさに深く感動しています。皆さんとお会いすることができ嬉しく思います」と笑みを浮かべた。取材に対し「この作品を通して、夢を追うなかで挫折した人々に希望と励ましを届けられたら幸いです」と語った。

同じく主役女優のリア・フェンさん(カナダAltFF映画祭ベスト俳優賞)は「林美月という作中の役を演じることで、善良さと誠実さを届けたい」と述べた。名誉や利益を追い求める現代の映画界において、人々の心の糧となるような作品を演じていきたいと綴った。

出演俳優がステージに上がると、観客席から大きな拍手の波が沸き起こった(藤野偉/大紀元)

政治評論家の三井田孝欧さんは、俳優の演技力を褒め称えた。「プロデューサーが良かったですよね。(悪役として登場した)彼女の顔つきの演技、あれがよかった」。さらに、映画では「恩讐を乗り越える」ことが体現されているとし、日本人の心に響く内容だったと述べた。

「素晴らしい人間(性)がだんだん失われ、拝金主義になるなか、元に戻りましょうというすごく素晴らしい映画だったと思います」。国際NGO団体でディレクターを務める藤木俊一さんはこう語った。

資本の力で動く映画界の闇にショックを受けるも、最終的には恨んでいた相手を許す実力派女優の林美月(リア・フェン)の作中での生き方を見て、「日本もだんだんと変わってきて、一回謝っても許さないということが起きている。そこで原点に戻りましょうという(コンセプト)は素晴らしいことだと思います」と感慨にふけた。

観客と楽しく交流する俳優たち(新世紀スタジオ提供)

大学で中国語を専攻する内田琉士さんは「(語学の)勉強のつもりでこの映画に来たのですが、途中からはその事を忘れ、内容に夢中になっていました」と満喫した様子。作中で女優・美月が恨んでいたプロデューサーを許すシーンにについて、「誰かを許すことは、怨みの連鎖を断ち切るという重要な役割を果たします。美月がそれを作中で成し遂げたのは、まさに真・善・忍の考え方が影響したからだと思いました」と讃えた。

「この映画は内容の面白さに加え、許すことの難しさ、大切さを教えてくれる、素敵かつ深く考えさせられる作品でした」と語った。

来場した石橋林太郎衆議院議員は式辞のなかで、映画から受け取ったメッセージを述べた(新世紀スタジオ提供)

石橋林太郎衆議院議員は「正しい生き方とお金のバランスのようなテーマもあったと思う。実際の今の中国のことを多少表現しているのかな」と述べた。「政治の場というのは、なかなか綺麗なことばかりではないかもしれません。だがその中でも、泥のなかに咲く蓮のように、頑張っていきたい」と想いを馳せた。

前出の藤木俊一さんは子供の教育問題に触れ、「良い環境を子供たちに与えていくのが大人の使命だと思う。このように忍耐や努力、人を許すということをきっちりと教えていく、いい映画だと思います」と称賛した。

『夢 シルバースクリーン』はデイヴィッド・リー監督、カナダの制作会社「新世紀スタジオ」による制作。米国、カナダ、ヨーロッパなどの国際映画祭で22の賞を獲得し、世界各地で好評を博している。

主催者側はエポックタイムズの取材に対し、今後は日本全国の映画館での放映に向け、知名度をより高めていきたいと述べた。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。
大紀元報道記者。東京を拠点に活動。
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