中国の出生数は減少の一途をたどっている。中国当局が発表した最新の公式数値によると、中国の幼稚園と小学校の数は昨年、それぞれ5千校以上減少した。
中国共産党(中共)教育部は7月5日、「2022年全国教育事業発展統計公報」(以下、公報)を公表した。 公報によると、中国の幼稚園数は28万9200園で、前年より5610園減少し、1.90%減った。就学前教育を受ける子供の数は、前年より177万6600人、3.70%減少した。
中国の小学校数は14万9100校で、前年より5162校減少し、3.35%の減少となった。 また、小学校教学点(教育施設の一種であり、1つの教育機関が複数の分散した教室や施設を利用して授業を行う場所)数は7万6900点で、前年度より6690点減少した。
小学校への入学者数は前年度より81万1900人、4.55%減少し、1億700万人で、在校生数は前年度より47万8800人減少した。 小学校のクラス数は284万7500クラスで、前年度より2万3200クラス減った。更に、2022年には私立幼稚園が6213園、就学児童が185万2500人減少することも示されている。
近年、出生数と出生率が低下する中国
幼稚園数の減少は、最近の中国における出生数の減少と関係している。上海の界面新聞が引用した公式データによると、2017年の中国の出生数は前年比6%減の1765万人で、その後も出生数は前年比で減っている。
各地で入学定員充足率低下
最近、中国では出産適齢期の女性の減少が続いており、コロナ感染症などによる要因も加えて、出生数は着実に減少している。出生数の減少は就学前教育にも影響を及ぼしている。
「21st Century Business Herald」の記事によると、長沙市の大規模コミュニティー付属幼稚園園長である周氏は、少子化と補助金不足のため、例年に比べ、今年は多くの私立幼稚園が廃園してしまうと語った。
人口激減、複数の業界 市場縮小
今年1月17日、中共国家統計局は、中国の年間出生率は6.77%で、出生数956万人、死亡数1041万人、死亡率は7.37%という異例の発表を行った。 中国共産党が中国の人口減少を発表したのは1961年以来初めてである。
しかし、中共は常にデータを改ざんしているため、その信憑性は外部から疑問視されている。
出生率の低下は、乳製品業界、ベビー用品・マタニティ用品市場の縮小につながっている。 中国経済の人口ボーナス効果(子供と高齢者に比べ、労働力人口が多い状態)が消滅したため、中共当局は最近、出産を奨励するため、多くの地域で出生を奨励するための補助金や政策を積極的に出している。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。