日本、米国、豪州、印度は8月11日、シドニー沖でマラバール海軍演習を開催した。これまでインド洋で実施されてきたが、今回は初めて豪州で行われる。
日本とインドの海軍艦艇は、シドニーに向かう途中、太平洋島嶼国のソロモン諸島とパプアニューギニアに寄港し、米中間の摩擦が起きている現在、この地域の戦略的重要性を強調した。
8月11日にシドニーで行われた記者会見で、米海軍第7艦隊司令官カール・トーマス中将は、この演習は「特定の国に向けられたものではない」と述べ、4つの軍隊が互いに協力する能力を向上させるものだと語った。
トーマス氏は、「私たち4か国が提供する抑止力が、この地域の他の国々の安全活動の基盤であり、豪州の北東に位置する島嶼国は、今や注目の的だ」と表明した。
冷戦の終結後、1992年に米国とインドが初めてマラバール演習を実施して以来、世界は劇的に変化した。インドのディネッシュ・トリパティ副提督は、「豪州が2007年に初めて参加したとき『世界に何らかのメッセージを送った』と指摘した。
2008年、豪州は中国の抗議により、いわゆるクアッド(4か国戦略対話)から脱退したが、2020年に、中国の批判にもかかわらず演習への参加を再開した。
豪艦隊司令官のクリストファー・スミス少将が「太平洋は我々にとって非常に重要だ」と指摘し、「開発し、成長したいという人々の野心は理解できるが、透明性が前提である」と表明した。
4か国の艦船には、豪州のF-35戦闘機の他、P-8偵察機、潜水艦も参加する。スミス氏は「水中戦は将来の紛争の鍵になる」と指摘した。
同氏は、軍事演習がインド洋に面した西海岸ではなく、豪州の東海岸にあるマラバールで行われた理由について、先週の13か国による合同演習の後、艦船が近くにいたためだと説明した。
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