中国で天然痘に似た症状を引き起こす感染症「サル痘」の感染が拡大している。中国疾病対策予防センター(CCDC)は8日、8月に確認されたサル痘の感染者数は500人を超えたと発表した。また、初めて女性の感染症例も公表された。
CCDCによると、中国本土の8月の感染者数は501人になった。最も多い省は広東省で95人、次いで浙江省が77人、北京が54人だった。発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状があるという。
また、感染者のうち98.9%が男性で、その内92.5%が男性同性愛者であることも明らかになった。感染者の中には5人の女性も含まれており、感染前21日以内に異性との性的接触があったことが確認されている。
CCDCは昨年9月からサル痘のデータを公表してきたが、女性の感染を公表したのは今回が初めてとなる。
一方で、専門家は中国当局がサル痘の感染者数を過小評価している可能性があると指摘する。
カナダ中医学院のジョナサン・リュウ博士はエポックタイムズの取材に応じ「中国政府は同性愛者の総数を隠している可能性があるため、サル痘の感染者数も隠している可能性がある」と述べた。
サル痘は昨年、欧米を中心に流行し、世界保健機関(WHO)によると、先月8月9日までに8万9千人超が感染、152人が死亡した。日本では昨年7月に感染者が確認された。今年に入ってから感染者数が増加しており、8日現在、感染者数は197人に上る。
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