蘭生まれのジャイアントパンダ「梵星(ファン・シン)」は、27日に蘭の動物園を出発し、中国に帰国した。ワシントンDCにある スミソニアン国立動物園で暮らしている3頭のジャイアントパンダも、年末に中国に戻る予定だ。これは、中国共産党(中共)が50年間続けてきた「パンダ外交」の終焉を示唆しているのかもしれない。
今年2月、日本ではシャンシャンなど4頭のパンダが中国に帰った。シャンシャンは日本で生まれ育ったが、中共のパンダの貸し出し条件には、「貸し出し期間中に生まれたパンダは中華人民共和国の所有物とする」という条項が含まれている。
スミソニアン動物園内の3頭のパンダは、中国との3年間の延期合意が切れることで、12月初めに中国に戻ることになる。
パンダが暮らすアトランタ、サンディエゴ、メンフィスの3動物園も、すでにパンダを中国に送り返すことに着手している。
中国の宝ともいわれるパンダは長年、「パンダ外交」の道具として使われてきた。中共はパンダによってソフトなイメージを作っていたが、「戦狼外交」で中共の本性が世界に露呈してしまった。
蘭が6月30日に、先端半導体の製造装置に輸出規制を導入すると発表して以来、中国と蘭との関係が緊迫している。蘭外務省のアジア・オセアニア局長ワウテル・ユルゲンス氏は、「だから今日私は、この蘭生まれのパンダ、ファン・シンが…自然の保護、種の保護、生物多様性に貢献するだけでなく、蘭と中国の関係に貢献し続けることを期待している」と述べた。
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