南シナ海で中国船が危険な妨害行動 フィリピンは多国間抗議活動を呼びかけ

2023/10/26 更新: 2023/10/26

先週、南シナ海フィリピンと中国の間に新たな対立が発生した。フィリピン国防省は10月25日、南シナ海での航行の自由を確保するための多国間の活動を強化し、更に多くの国に参加を求めるとの立場を明らかにした。これは、中共(中国共産党)の南シナ海での強圧的な行動への対抗策だと考えられている。
 
10月22日、スプラトリー諸島のセカンド・トーマス礁で、フィリピンと中国の船が二度衝突した。フィリピン側は、中国が危険な妨害行動をとった結果、中国の海上警察の船と民間船がそれぞれフィリピンの補給船と海上警察の船と衝突したと主張している。

フィリピンは、第二次世界大戦時の軍艦「BRP Sierra Madre(シエラマドレ)」に駐留する小部隊に定期的に補給を行っている。この艦は、フィリピンの主権を守るために1999年に故意にセカンド・トーマス礁に座礁させられたもので、この礁はフィリピンの排他的経済水域内に位置している。

南シナ海は、世界で最も重要な海上交通路の要衝であり貿易ルートの1つで、中共の広範な主権主張により、近隣諸国との対立が頻発している。2016年には国際仲裁裁判所が、中共の「九段線」に基づく主権主張は法的根拠がないと判断したが、中共はこれを受け入れていない。
 
フィリピン国防大臣ギルベルト・テオドロ氏は、最近の中共との対立が「他の国々に参加を促す契機となる可能性がある」と述べたが、詳細は明らかにしていない。

衝突後、フィリピンは中共の大使館員を召喚し、強硬な言葉で抗議を行った。中共のマニラ大使館は、フィリピンに対して「海上での挑発をやめる」よう要求し、中国の評判を傷つける「無意味な攻撃」をやめるよう求めた。
 
フィリピン大統領フェルディナンド・マルコスJr.は、緊急会議を開催し、中共の最新の敵対的行動について議論した。テオドロ国防大臣は、中共が「暴力」を用いてフィリピンの船員を脅迫し、事実を歪曲して侵略行動を隠していると非難した。
 
彼はまた「フィリピン政府は、中国の最近の侵略行動が明確に国際法に違反していると考えている」と述べ「中国は我々の領海や排他的経済水域での法執行行動を行う合法的な権利や権力を持っていない」と指摘した。

今年になり、フィリピンと中共の関係は悪化しており、海上での対立が増加している。この中でフィリピンは数十年にわたる米国との軍事同盟を強化し、米国に基地の使用範囲を拡大することを許可している。

米国国務省は、中共がフィリピンの船に対して違法な行動を取ったとして声明を発表し、1951年の米フィリピン条約に基づき、フィリピンが武装攻撃を受けた場合にはフィリピンを守ると再確認した。テオドロ氏はまた、日本とフィリピン間の相互参入協定の進行に楽観的であると述べた。

フィリピン軍のスポークスマン、メデル・アギラル中佐は、日本や豪州を含む多くの国が米国とフィリピンの南シナ海共同巡回に参加する意向があると述べ、これは中共の南シナ海での圧力行動が、国際的な孤立を引き起こしていることを示していると指摘した。

李言
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