中国共産党(中共)の対台湾統一戦線工作は、台湾人ビジネスマンが一役買っているかもしれない。 最近、一人の立法委員(日本の「国会議員」に相当)が中国人女性と不倫スキャンダルが報じられ、その仲介者は台湾人実業家である可能性があるという。台湾人ビジネスマンである李孟居氏は、中共はしばしば、中国の社会の底辺にいる台湾人を利用して台湾社会に浸透し、社会を撹乱している。そのため台湾社会は特に注意を払うべきだと述べた。
中国における台湾人ビジネスマンには、台湾企業の対中国貿易活動を支援する仲介者や管理者、フォックスコンのような大手や、小規模な中小企業などのビジネスマンが含まれる。李氏によると、レベルに関係なく、誰もが中共の浸透工作のターゲットになる可能性がある。中共は下記に述べる『青、金、黄計画』を通じて台湾社会に浸透していることは、もはや秘密ではないのだ。
「青」とは、インターネット監視とサイバー攻撃、情報統制。「金」とは、金銭的利益などの賄賂。「黄」とは、性的な罠とギャンブルなどを指している。
台湾ビジネスマンの場合、「金」、つまり賄賂で買収されることが多い。「台湾人ビジネスマンが最も陥りやすいモードである」と李氏は指摘した。
近年、中国経済の悪化や、中共に難癖をつけられて、多くの台湾人ビジネスマンがビジネスに失敗し、スムーズに台湾に帰れずに中国に滞在しているという。
これらビジネスで失敗した人は、経済的に困窮しているため、中共の浸透相手になりやすい。 李孟居氏は自分の知っている限り、中共は台流に経済援助を与え、スムーズに台湾に帰国させることもある。ただし、条件として、台湾政界と接触したり、政治家を中共に紹介したり、中共の台湾浸透工作に協力したり、台湾社会を混乱させたりするなど、「特別任務」を弱みを握られて強制されているのだ。
最近、民進党の趙天麟(ちょうてんりん)立法委員と中共スパイと疑われている女性との不倫問題が報じられた直後、趙氏は謝罪し、「次期選挙には立候補しない」と表明した。
李氏によると、不倫相手の女性を趙氏に紹介したアシスタントも、台湾人ビジネスマンである。中共は台湾人ビジネスマンを通じて台湾の政治家を罠に誘い込む可能性があることは明白だ。政治家は自らの政治的将来を危うくしないよう注意しなければならないと、李氏は警告した。
李孟居氏:台湾人ビジネスマン。2019年に、中国への出張中に「スパイ」行為をしたと国家機密の違法提供の疑いで逮捕され、その後、懲役1年10か月、さらに「政治的権利の剥奪」、つまり出国制限で2年の追加刑を言い渡された。
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